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IPO2024年12月3日

新規上場紹介 MIC(ミック) 12月25日 スタンダード 販促業務を360°サポート

MIC(300A)が12月25日、スタンダードに新規上場する。

マーケティングに関するあらゆる業務を自社一貫体制で提供する「360°フルサービス」事業を展開。主にリテール企業やメーカー企業が行う販促活動の全体最適化や業務改善を行う。リテール店舗調査など、徹底した“現地現物”に基づく改善コンサルティングを行っており、提案受注率は約75%に上る。

また、「360°フルサービス」は顧客の販促業務を集約するモデルのため、結果として顧客のプロセスやインフラを担うことが多く、ビジネス継続率は98.4%と継続した顧客支持を得ている。

祖業は活版印刷事業。フルフィルメント(在庫保管・流通加工や共同配送・個別配送)に始まり、クリエイティブ(企業提案やデザイン制作)、システム開発(業務システム開発やデータベース構築)、BPO(デザイナーや営業の顧客常駐、キャンペーン事務局代行)、コンサルティング、フィールドサポート(小売店舗を回り最適な陳列などを行うラウンダー派遣や売り場立ち上げ、店舗調査など)とサービス拡充を進め、直近10年間で現在の「360°フルサービス」モデルへの業態変革を進めてきた。

顧客属性はサービス(通信、IT、金融)、リテール(コンビニエンスストア、外食チェーン、ドラッグストア)、メーカー(消費財、美容コスメ、製菓、食品)に大別される。中でも同社はドラッグストア市場を成長市場と捉え、ドラッグストア向け販促物共同配送サービスを成長戦略の柱として位置付けている。

ドラッグストアでは各メーカー企業から1カ月当たり100~130箱に及ぶ多量の店頭販促物が日常的に届き、またそれらは約半数が容積率平均約40%の状態で届くため、店舗スタッフの受取作業や開梱作業の負担になっていることが多い。

同サービスでは、メーカー企業の販促物を同社の物流センターに一度集約した上で、店舗ごとに必要な販促物の種類や数に応じて梱包・メーカー複数社分をまとめて共同配送する。これにより店舗側の受け取り負担が減るほか、段ボール廃棄量約70%削減および物流によるCO2(二酸化炭素)排出量約50%削減など、環境負担の軽減にもつながる。

今年10月末時点で20のドラッグストアチェーンが導入しており、全国のドラッグストア店舗におけるカバー率は54%。また、約300社のメーカー企業が利用しており、ドラッグストア業界において事実上の配送プラットフォームとして機能している。(SS)

概要

●事業内容=リテール販促における総合支援事業(業務改善コンサルティング、販促物の印刷/製造、フルフィルメント、システム開発、BPO、クリエイティブデザイン、フィールドサポートなど)
●本社=東京都新宿区西新宿5-14-3
●代表者=河合克也代表取締役社長
●設立=1953年6月
●上場前資本金=1,000万円
●発行済み株式数=710万株(上場時)
●筆頭株主=エムツー(上場前56.59%)
●公募株式数=110万株
●売出株式数=70万株(ほかオーバーアロットメントで27万株)
●仮条件=12月5日に決定
●ブックビル期間=12月9日から13日
●引受証券=野村(主幹事)大和、SMBC日興、三菱UFJモルガン・スタンレー、SBI、楽天、松井、マネックス、岡三、あかつき

業績推移(単独)

売上収益 経常利益 1株利益 配当
2023.3 10,328 635 68.13 20.00
2024.3 10,115 572 60.93 20.00
2025.3(予) 11,399 648 66.54 17.60
※単位100万円、1株利益・配当は円。2023、24年3月期配当は株式分割考慮後の数値

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