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コラム2024年12月6日

【本日のマーケット】12月6日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

12月6日(金)のマーケット                                                                   

12月5日の米国株式市場は反落。6日の雇用統計の発表を前にポジション調整の売りが出た。ビットコインが10万3,000ドル超となった後、反落したため、マイクロストラテジーやコインベースは値下がりした。グーグルの自動運転技術企業のウェイモが、Waymo Oneサービスをマイアミに拡大すると発表したため、ウーバー・テクノロジーズは売られた。電子設計自動化ソリューションのシノプシスは決算がアナリスト予想を下回り大幅安となった。NYダウは前日比248ドル(0.55%)安の44,765ドル。NASDAQ総合指数は前日比34ポイント(0.18%)安の19,700。S&P500指数は前日比11ポイント(0.19%)安の6,075。

日経平均は5日ぶりに反落し、一時3万9000円割れ。米国でモルガン・スタンレーがアプライドマテリアルズの投資判断を「アンダーウェイト」に下げ、日本では半導体製造装置の前工程5社の目標株価を下げたため、半導体関連が下落。データセンター関連のフジクラは利食い売りで反落したが、フジクラと比べて出遅れているさくらインターネットは続伸となった。調整していた日産と楽天も上昇した。イトーキはSMBC日興が新規「1」で買われた。

スタンダード市場で、三菱ロジスネクストは三菱重工が親子上場解消と報じられ、投資ファンドによる買収価格プレミアム期待でストップ高。アイサンテクはKDDIなどと全自動配送実現に向け、ロボット・自動運転車・ドローンの協調配送実証に成功でストップ高。岡本硝子は信用取引規制で下落。

グロース市場では、直近新規公開株のテラドローンが4日続落。韓国の政情不安でHANATOURの調整が継続。WASHハウスは自社開発の洗濯機と乾燥機を発表に加え、石川県輪島市で復旧・復興作業員宿舎の運営開始で買われた。キャッシュレス決済システムのジィシィ企画がストップ高。

日足チャート上では、3本連続の陰線。3万9000円台を下回る場面も見られたが、大引けでは回復。わずかながら5日移動平均線(3万9105円)を割り込んで週末を迎えた。週足では上下にヒゲを伴う陽線。4万円を前に足踏みが続いているが、下値も底堅くレンジ内での展開が継続。13週移動平均線(3万8542円)の傾きが上向きになっており、来週以降に期待を抱かせるところ。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。トランプ関税から1週間。マーケットは少し落ち着きを取り戻しつつあります。しかしまだ本格的な物色の方向性はが見えません。来年の正式な大統領就任まで現在のような調子が続いていくものと見られます。

トランプ政権誕生後の政策としてかなり確度の高い政策が法人税の引き下げです。現行の法人税21%が15%に引き下げられる見通しとなっています。選挙公約でもこの辺は繰り返しj強く強調していました。このあたりがおそらく現在のニューヨーク株式市場の最高値更新を強くサポートしているものと見られます。

個人所得税に関しても、すでに引き下げられているものを恒久化する方向にあります。この措置も消費の好調さを通じて株価を支えることになります。

金利低下による住宅ローン金利の引き下げや、それから税に関してはに対して逆方向の動きですが、AI開発規制の緩和、暗号資産に対する政府規制の配信など、民間活躍を引き出す方向に向かうのは間違いないとみられます。

米国の株価はすでに十分に高いレベルに届いており、いつ調整があっても不思議ではありません。しかし企業業績が+10%強の増益を記録している以上、下げたとしても知れたものです。ここからも株式市は堅調さを維持してゆくものと見られます。

なかなか米国マーケットについていけないのが市場参加者に共通した悩みですが、はっきりしているのは現在の日本企業の稼ぐ力は徐々に強まってきているという点です。雇用統計のあと、ここからの上昇はむしろ上放れにつながるものと期待したいと思います。

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注目記事 Pick up
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【ブラックロック 半導体関連やREITの一角を売却
日本証券新聞12月9日(月)紙面1面TOP記事掲載 

大量保有報告書から探る  フジクラは4年ぶり5%超 ソニーも買い増し

日経平均は引き続き3万8,000円~4万円のレンジでボックス展開。こうした中、世界最大の機関投資家・ブラックロックはどう動いたのか、12月5日受け付けの大量保有報告書から探ってみた。

表の通り、今回は一部売却報告が優勢。半導体関連やREIT(不動産投資信託)の引き下げが目立つ。イビデン(4062・P)は2022年に10年ぶりに5%超に引き上げて以降、一定水準を維持してきたが再び5%以下に。SUMCO(3436・P)も21年に5年ぶりに5%超に高め、それ以降一定水準を保ってきたが再び5%以下となった。ローム(6963・P)は13年夏以降で5%以下に低下したのは初とみられる。

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今日の市況概況
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12月6日(金)☆[概況/大引け] 

反落。半導体関連と電線株が下落

大引けの日経平均は304円安の3万9,091円、TOPIXは15ポイント安の2,727ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は678、下落銘柄数は905。出来高は14億4,671万株、売買代金は3兆5,595億円。
日経平均は5日ぶりに反落し、一時3万9,000円割れとなった。
米国で雇用統計発表を控え、様子見姿勢だったことに加えて、米国でモルガン・スタンレーが半導体製造装置のアプライドマテリアルズの投資判断を「Equal-weight」→「Underweight」に下げたことが重石となった。

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