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コラム2025年1月28日

【本日のマーケット】1月28日(火)

1月28(火)のマーケット                                                                   

1月27日のNYダウは反発、ナスダックとS&P500は続落。中国のスタートアップが開発したAIモデル「DeepSeek」は開発費用が約560万ドル(約8.7億円)で、オープンAIの製品に匹敵する性能を実現した。そのため、AI開発企業にとって、エヌビディアの高額なGPUは必要ないのではないかという見方から、エヌビディアは17%安となった。また、ソフトバンクグループとオープンAIと、5,000億ドル(約78兆円)のAIインフラ整備に取り組むオラクルも、投資資金の回収が難しくなるという懸念で売られた。半導体のブロードコムも急落。一方、ジョンソン&ジョンソンやイーライリリーなどディフェンシブ株は買われた。NYダウは前日比289ドル(0.65%)高の44,713ドル。NASDAQ総合指数は前日比612ポイント(3.07%)高の19,341。S&P500指数は前日比88ポイント(1.46%)高の6,012。

中国DeepSeekショックでアドバンテストとフジクラが大幅続落。AIセンターに膨大な電力が必要との見地で買われた経緯のある三菱重工も下落。米大統領が「安価な方法があるのは良いことだ」と述べ、前場は下げ幅を縮めたが、AI半導体関連の処分売りが警戒され後場は再び下向き。AI関連からの逃避資金が銀行と不動産株に向かった。PKSHAと任天堂やソニーGはGPUが値下がりすると調達コストが下がるという期待で買われた。

スタンダード市場では、暗号資産関連のメタプラネットとリミックスポイントが買われた。ハーモニックは26年3月期の改善見通しで上昇。三重県地盤のホテル運営会社のグリーンズは野村証券が新規「Buy」と発表した。 ReYuu Japanは反落しストップ安。ギグワークスも反落。

グロース市場では、GENDAが反発しレナサイエンスは6日続伸。Sapeetが大幅反発。シャノンはイノベーションとの資本業務提携でストップ高。ABEJAが大幅高。一方、ハートシードは調整が継続した。ヘリオスや総医研も安い。クックビズが昨年来安値を更新。

チャート上では、上下に短いヒゲを伴う大陰線。ギャップダウンとなり、25日移動平均線(3万9273円)を下抜けて75日移動平均線(3万9029円)で下げ止まった。ちょうど一目均衡表の雲の下限(3万8984円)近辺に位置しており、ここで踏みとどまれるか注目される。

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ディープシークショック 2巡目
 日本証券新聞1月29日(水)紙面1面TOP記事掲載

日経平均 一時679円安 値上がり銘柄は1,000超 TOPIX小幅安

28日の東京市場では日経平均株価が続落して始まり、前場の早い段階で前日比700円安に迫る場面があった。中国のAI開発企業「DeepSeek(ディープシーク)」が安価で高性能な対話型生成AIを開発したとのニュースで27日に関連株が急落した。東京市場が最初に洗礼を受けたが、同日の米国市場急落を経て、「ディープシークショック」による下げは2巡目となった。

27日の米国市場ではAIブームを牽引してきたエヌビディア(NVDA)が17%もの急落となり、時価総額にして約6,000万ドル(93兆3,000億円)が吹き飛んだ。マイクロソフト(MSFT)、アルファベット(GOOGL)などのAIインフラに巨額の投資を行っている企業や、電力需要の増加期待から買われていた電力会社も急落。ナスダック総合が3%強の下落、主要な半導体関連銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は9.15%もの下落で5,000ポイント台を一気に割り込んできた。

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今日の市況概況
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1月28日(火)☆[概況/大引け]

AI半導体関連は続落。一方、銀行と不動産が買われ、AIやGPUの利用企業は高い

大引けの日経平均は548円安の3万9,016円、TOPIXは1ポイント安の2,756ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,093、下落銘柄数は512。出来高は19億7,696万株、売買代金は5兆474億円。
中国製の格安・高性能AIの「DeepSeek」の登場により、最先端の高額なGPUは必要ないのではないかという懸念やAI開発企業が実施している巨額投資も回収できないのはないかという不安で、27日の米国市場ではエヌビディアが17%安となり、28日の日本ではアドバンテストやフジクラが続落となった。

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