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速報・市況2025年2月6日

☆[概況/大引け] 田村日銀審議委員の講演で前場は上げ幅を縮めたが、後場は買戻し

大引けの日経平均は235円高の3万9,066円、TOPIXは6ポイント高の2,752ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,193、下落銘柄数は394。出来高は21億7,270万株、売買代金は4兆5,201億円。
日銀の田村審議委員が、2025年度後半には少なくとも1%程度まで短期金利を引き上げておくことが、物価上振れリスクを抑え、物価安定の目標を持続的・安定的に達成するうえで、必要だと考えていると講演で述べた。
昨年9月の講演では2026年度後半までに述べていたので、到達時期を早めた。
しかも、今回は政策金利を0.75%に引き上げたとしても、引き続き実質金利は大幅にマイナスであり、経済を引き締める水準にはまだ距離があると考えていると語ったため、利上げは1%では終了せず、その先も見込んでいるはずと受け止められた。
利上げ観測から円相場が一時1ドル=151円台となり、日経平均は前引けにかけ失速した。
しかし、田村日銀審議委員は昨年12月の金融政策決定会合で唯一人、利上げを主張し、否決されたため、今回の意見もそのまま金融政策は反映されないだろうという見方で、円買いも後退し、後場の日経平均は買い戻しが入った。
ルネサスエレクトロニクスは第1四半期が第4四半期比増収予想で大幅高。
日産は台湾・鴻海による出資期待で反発した。
スカパーJSAT(9412)は野村証券が目標株価を引き上げた。防衛省向けに衛星からの撮像画像の販売を有望視している。
なお、日米首脳会談の共同声明にサイバー・宇宙分野での連携強化が明記される見込みで、東証グロース市場では、宇宙関連のアストロHDとQPS研究所、Synspective、サイバーセキュリティー関連のFFRIが大幅高となった。
トヨタとホンダ、KDDIが安い。
医療データ分析のJMDCは10~12月期の決算がアナリスト予想を下回り大幅安となった。

業種別上昇率上位は空運、その他製品、証券、ガラス土石、精密で、下落率上位は輸送用機器、銀行、卸売、情報通信、非鉄。(W)

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