2月7日(金)のマーケット
2月6日のNYダウは反落、ナスダックは3日続伸。7日に発表される1月の雇用統計を控え、利益確定の売りが出た。NY証券取引所ではセールフォースが反落し、コミュニケーションプラットフォームのロブロックスも利食い売りに押された。NYダウは前日比125ドル(0.28%)安の44,747ドル。一方、ナスダックではパランティア・テクノロジーズが買われた。ナスダック上場でNYダウにも採用されているエヌビディアは3日続伸。モルガン・スタンレーが輸出規制とAI投資のシフトに関する長期的な懸念を認めつつも、エヌビディアの短期的なビジネスは依然として堅調とコメントした。NASDAQ総合指数は前日比99ポイント(0.51%)高の19,791。S&P500指数は前日比22ポイント(0.36%)高の6,083。
トランプ大統領が貿易赤字を問題視しているため日米首脳会談を前に円高が加速し、日経平均は反落。IHIは通期純利益予想を上方修正したが、アナリスト予想に届かず下落。東京エレクは通期予想の据え置きで安い。TOWAは業績予想の下方修正で急落。メルカリは10~12月期の好決算でストップ高。FOOD&LIFEも好決算で急騰。日産は鴻海が春節前に日産幹部に接触と報じられ上昇。デジタルハーツは創業25周年記念株主優待でストップ高。
スタンダード市場で、わかもと製薬はロート製薬が追加取得で筆頭株主となり、連携強化への期待で大幅高。東洋精糖はウェルネオシュガーがTOB(株式公開買付)を発表しストップ高。プライム市場上場のウェルネオシュガーも高い。新東塗料はディスカウントTOBで下落。
グロース市場では、ドローン関連のテラドローンとブルーイノベがストップ高。サンバイオは「アクーゴ脳内移植用注」出荷のための承認条件で第2回目の製造が適合しストップ高。VRAINが大幅高。音声認識のアドバンスト・メディアは10~12月期が営業減益で大幅安。
日足チャート上では、上下に短いヒゲを伴う陰線。5日間で陰線が4本示現しており、上値の重さを感じさせる週となった。75日移動平均線を割り込み、一目均衡表の雲も下抜けとなった。週初に1000円安となった後に3日続伸となったが反発力は鈍かった。週足では上下にヒゲを伴う実体線の短い陰線。売り買い拮抗の状態続いており、13週移動平均線に頭を抑えられ、26週移動平均線にサポートされる格好となった。
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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。「トランプ王朝の幕開け」とでもいうのでしょうか。4年ぶりに緊張感をもって朝の目覚めを迎えています。
関税引き上げは当該国はもちろん、米国にとっても有益なことは少ないとされています。それでも交渉の武器としてトランプ大統領は平気で突きつけてきます。今週はそのたびに株式市場が右往左往しました。
企業サイドには大きな変化が始まっています。第3四半期の決算発表に合わせて、通年の収益見通しを引き上げる企業が相次いでおり、いずれも株価は堅調です。
しかし一方では、通期見通しを据え置く企業もあり、それらの企業の評価がマーケットではかんばしくありません。慎重な見通しだったものを慎重なまま据え置くことに、物足りなさを感じているようです。
それでもSUBARU(7270)のように、決算の見通しは厳しいものの、配当金への姿勢をより積極化し、大規模な自社株買いを実施する企業には好意的な目が注がれます。
企業はアクティビティストにつけ入る隙を与えないためにも政策保有株の売却を急いでおり、売却分のキャッシュが社内には貯まっています。それを株主に還元するだけでも市場の評価はがらりと変わってきます。
来週で決算発表は一巡します。グロース市場を中心に小型成長株の勢いも強くなってきました。徐々に変化の芽が出てきているようです。
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注目記事 Pick up
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【凶悪犯、詐欺、サイバー攻撃… 犯罪急増で警察庁危機感】
日本証券新聞2月3日(月)紙面1面TOP記事掲載
ALSOKなど関連銘柄に注目
凶悪犯も詐欺もサイバー攻撃も増加、危うし日本の治安――。警察庁は6日、2024年の犯罪情勢をまとめた。SNS(交流サイト)でメンバーを集めて民家を襲う強盗や、ネットを悪用した投資詐欺、企業を狙ったサイバー攻撃などのニュースが相次いでいるが、統計でも増加していることが分かった。警察庁は「わが国の犯罪情勢は厳しい状況にある」と危機感を抱いている。
刑法犯の認知件数は2003年の285万件をピークに一貫して減少し、コロナ禍の21年には56万件と5分の1まで下がった。しかし、その後は増加傾向にあり、24年は73万件(前年比4.9%増)と3年連続で前年を上回った。このうち、窃盗犯が50万件と全体の約7割を占めるものの前年からは微増にとどまる一方、詐欺などの知能犯6万件(同23.9%増)、殺人や強盗などの凶悪犯7,000件(同22.3%増)と、大きく増えた。
一方、詐欺の被害額は約4,000億円(同59.6%増)と急増した。
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今日の市況概況
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2月7日(金)☆[概況/大引け]
日米首脳会談を控え反落。日本製鉄が高いがラトニック商務長官は鬼門
大引けの日経平均は279円安の3万8,787円、TOPIXは14ポイント安の2,737ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は751、下落銘柄数は828。出来高は21億6,458万株、売買代金は4兆5,765億円。
日米首脳会談を控え、日経平均は反落した。
トランプ大統領は貿易赤字を問題視しているため、円安について是正を求めてくるかもしれないという見方から一時1ドル=150円台に円高が加速した場面もあった。
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