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コラム2025年3月10日

【本日のマーケット】3月10日(月)

3月10(月)のマーケット                                                                   

3月7日の米国株式市場は反発。2月の雇用統計で非農業部門の雇用者数は前月比15万1千人増と、市場予想の16万人増を幾分下回ったが、思ったより悪くなかったため、米国株の主要3指数は序盤は反発した。しかし、トランプ米大統領が、カナダが乳製品と木材に課す関税が極めて高いと非難し、カナダ製品に対し相互関税を課す可能性があると表明したため、主要3指数は下落し、NYダウは一時403ドル安となった。その後、パウエルFRB議長が経済フォーラムの講演で、労働市場が予想外に減速するかインフレが予想以上に鈍化すれば緩和する可能性がある。不確実性の高まりにもかかわらず、米国経済は好調と述べたため、主要3指数は反発に転じた。ブロードコムは2~4月期の売上高見通しがアナリスト予想を上回ったことで買われた。コストコは第2四半期決算で、売上高はアナリスト予想を上回ったが、1株利益がアナリスト予想を下回ったため、下落し1,000ドルを下回った。米国での売上高の約3分の1は他国からの輸入品で、そのうちの半分未満が中国、メキシコ、カナダからの商品のため、関税の対象になる可能性があることも警戒されている。NYダウは前日比222ドル(0.52%)高の42,801ドル。NASDAQ総合指数は前日比126ポイント(0.70%)高の18,196。S&P500指数は前日比31ポイント(0.55%)高の5,770。

日経平均は反発。円高の影響で序盤は下落したが、台湾TSMCの月次売上高の発表を前にレーザーテックが買われ、ディスコとアドバンテストが反発し、指数も上昇した。ただ、5年国債の入札が低調で長期金利が上昇したため後場は伸び悩んだ。牧野フライスは投資ファンドなど複数社が買収を提案と報じられ急騰した。政府による防衛費増額議論が動きだすのは7月の参院選後という見方で防衛大手3社は下落したが、チタン関連は高い。任天堂が下落。

スタンダード市場では、メタプラネットとリミックスポイントが大幅安。フライトが反落し、クオンタムSが続落。マツオカは株式売り出しの発表で下落した。ウィルソンWLWは決算発表の再延期で売られた。一方、インタートレードは4日続伸。Speeeは反発。低位株のシステムソフトが大幅高。

グロース市場で、ECプラットフォームのBASEはメルコの牧社長が5.4%の保有判明で急伸した。トライアルが大幅高。雨風太陽は大幅続伸。グローバルセキュリティが反発。弁護士ドットコムは東海東京が目標株価を引き上げた。GNIは続落となり、海帆とSchooは5日続落。

チャート上では、長い下ヒゲを伴う陽線。先週末の安値を更新したが、大引けでは3万7000円台を維持。ボリンジャーバンドのマイナス2シグマ(3万6867円)も回復となった。

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トランプ関税警戒で上値重い 内需、バリューなどに優位性
 日本証券新聞3月11日(火)紙面1面TOP記事掲載

ゼネコン、インバウンド、外食など

日経平均(日足)

10日の株式市場では日経平均株価が反発に転じたものの、上値は重かった。朝方にはマイナス圏に沈み、3万6,700円台まで売られ、今年に入ってからの取引時間中の安値を更新した。実態面での評価は別として、チャート上の下値のフシは昨年9月9日、11日に付けた3万5,200円台ということになり、下値余地が残る。

一番の不透明要因は、やはりトランプ米大統領の存在だ。関税問題では自動車関税や相互関税の期限を4月2日としており、政策の方向性が見えてくるまでは、市場が一喜一憂し変動幅が大きい状況が続きそうだ。ほかに、トランプ氏が就任100日を迎える4月30日も警戒すべきイベントとなりそうだ。エヌビディア(NVDA)を中心とするAI関連銘柄の調整も続くと想定される。

こうした環境では「休むも相場」の格言に従い様子見に徹することも一法だが、外需系に比較して相対的に安心感、優位性がある内需、バリューといった要件を満たす銘柄、セクターに目を向けてみたい。底堅く推移する銘柄が多く、当面の支え役となりそうだ。

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今日の市況概況
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3月10日(月)☆[概況/大引け]

日経平均は反発したがTOPIXは続落

大引けの日経平均は141円高の3万7,028円、TOPIXは7ポイント安の2,700ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は656、下落銘柄数は929。出来高は17億350万株、売買代金は4兆1,743億円。
関税による景気悪化懸念でドルが売られ、円高が進行したため、日経平均は序盤に下落したが、台湾のTSMCの月次売上高の発表を前に半導体関連に買いが入り、日経平均も反発に転じた。

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