各地で真夏日を観測するなど、梅雨を通り越して一気に夏へと季節が進んだような陽気の中、クリーニングに出していた冬物たちが一斉にわが家に戻ってきました。ダウンやセーターなどかさばる衣類を前に、小さなクローゼットにいかに収納するか、毎年この時期になると頭を悩ませています。

そんな愚痴めいた話を友人にこぼすと、彼女は今年、「保管付　宅配衣類クリーニングパック」(イオン・8267×カジタク)を利用したとのこと。それは、冬物10着を自宅まで回収に来てくれ、クリーニングした衣類を温度・湿度の適切な環境で最長9カ月間保管、指定する希望日に自宅まで届けてくれるという至れり尽くせりのサービス。そんな贅沢(ぜいたく)にはちょっと手が出せないかなと思って聞いていると、「10着税込9,698円で1着当たり970円程度だったから、かなりお値打ちだった」とのこと。今回ダウンのクリーニングだけで2,000円近くを支払った私の衝撃はかなりなものでした。

近年、家庭で洗えるスーツの登場や、ファストファッションの台頭により、1世帯当たりのクリーニング代は月7,164円と、10年前と比べて約3割減と言われるクリーニング業界(2014年総務省調べ)。そんな中、傘下の「カジタク」にて、衣類のほか、じゅうたん、布団、靴に至るまで、引き取りクリーニング&保管。徹底したカスタマイズだけではなく、部屋の掃除、整理整頓など「家事代行サービス」も手掛けることで相乗効果を生みだし、顧客の囲い込みに力を注ぐイオングループ。忙しい現代人の面倒や時短ニーズ、都会の手狭な住宅事情に目を向けたこれらのサービスを今後どこまで拡充し利用者を増やしていくのか、注目しています。

【編集委員Zのコメント】
今2月期に営業利益がV字型の回復とした決算発表見込みを好感してイオンの株価は急伸し、その後は高値もみ合いです。急騰後とあって伸び悩んでいますが、信用倍率1倍を割り込む274万株強の売り残を抱えます。踏み上げ相場に発展できるかが次の相場のポイントです。