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IPO2020年8月20日

新規上場紹介 雪国まいたけ 9月17日 東証1部または2部 きのこの生産・販売、5年ぶり再上場

雪国まいたけ(1375)が9月17日に上場する(東証1部または2部)。

米投資ファンドのベインキャピタルがTOB(株式公開買い付け)を実施。同ファンドの完全子会社となり、2015年6月に上場を廃止した(当時は東証2部)。5年ぶりの再上場となる。

まいたけの人工栽培に成功した後、まいたけの工業生産による安定的な生産・供給体制および品質管理体制を整えた。小売業者への直接販売を中心とした流通ルートの整備を図るとともに、生産ノウハウをエリンギ、ぶなしめじの商品化に生かし、「きのこ総合企業」としての体制を確立した。

M&Aを駆使して事業ポートフォリオを強化している。世界で初めてぶなしめじの栽培に成功したタカラバイオの茸事業を19年3月に買収。本しめじ、はたけしめじといったプレミアムきのこのラインアップの拡充および高度な栽培技術や優良菌株を獲得した。また、19年10月にはマッシュルームの製造販売を行う三蔵農林を買収して、同市場で高い知名度を誇る「ミツクラ」ブランド、および堆肥製造から一貫して製造するノウハウを獲得した。

同社グループの生産量シェアは、まいたけ52%、エリンギ26%、ぶなしめじ16%、本しめじ99%、はたけしめじ87%、マッシュルーム34%(市場全体の生産量は18年。同社グループの生産量は19年3月期)。

既存事業の拡大に加えて、M&Aを活用してプレミアム商材、生産・培養技術の獲得、海外市場や川上分野への進出を通じて事業ポートフォリオのさらなる強化に取り組む。

その既存事業では、健康需要の拡大をとらえた、まいたけ事業を中心とする売り上げの成長を目指す。消費者の間できのこ類の健康促進効果に対する注目が高まり、きのこの国内消費量は増加傾向にある、なかでも、まいたけはビタミンDやグルカン、食物繊維を始めとする栄養成分を豊富に含んだ食材。まいたけの健康促進効果のさらなる発掘と普及を通じ、まいたけ需要の拡大に取り組む。そのほか、消費の地域差、季節性の解消による販売拡大、生産キャパシティの増強による事業規模拡大を目指す。

まいたけの持つ豊富な栄養成分を活用し独自に開発した健康食品をEコマースを通じて販売していく。自社サイト「雪国まいたけONLINE」のブラッシュアップ、ウェブを通じたプロモーションの強化などを進め、健康食品事業の拡大を目指す。

概要

●事業内容=まいたけ、エリンギ、ぶなしめじなどの生産販売および、きのこの加工食品の製造販売本社=新潟県南魚沼市余川89番地
●代表者=足利巌代表取締役社長
●設立=2017年7月(実質上1983年7月)
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=3,985万株(上場時)
●筆頭株主=Bain Capital Snow Hong Kong Limited(上場前50.9%)
●売出株式数=1,767万2,700株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が265万800株)
●仮条件=9月1日に決定
●ブックビル期間=9月2日から8日まで
●引受証券=SMBC日興、大和(主幹事)、みずほ、SBI、楽天

業績推移(連結)

売上高 税引前利益 1株利益 配当
2019.3 47,592 6,321 110.16 0
2020.3 50,759 6,646 109.07 42.3
2021.3(予) 52,678 7,783 127.96 42
※単位100万円、1株利益、配当は円、国際会計基準

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