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IPO2020年9月2日

新規上場紹介 ヘッドウォータース  9月29日 マザーズ  AIソリューション事業を展開

ヘッドウォータース(4011)が9月29日、マザーズに新規上場する。

AIの複雑な導入プロセスや多くの技術的課題をワンストップで提供するAIソリューション事業を展開している。

ソフトウエア開発を目的として2005年に会社設立。14年からPepperをはじめとする人型ロボット向けのアプリケーション開発をスタートしたことで、他社に先駆けてAIソリューション開発の知見を得ることができた。現在は、幅広いシステム開発や、培った業務コンサルティングの経験、AIソリューション開発の経験を組み合わせ、顧客の経営課題を解決している。

提供するサービスは、企業の経営課題をITやAIのシステム開発を通して解決するインテグレーションサービス、および同サービスで開発したシステムの改善、保守を行うOPSサービス。

AIインテグレーションサービスは、AIの活用部分を抽出し、概念実証を行った後に選定したAIを既存の業務に組み込んで運用するまでをワンストップで行っている。AIアルゴリズム自体は、MicrosoftやGoogleといったAIプラットフォーマーが提供するサービスを活用。開発期間やコストを抑え、顔認証機能や自然言語解析機能などを組み込んだソリューションを顧客の要望に合わせて提供している。

DX(デジタルトランスフォーメーション)サービスは、顧客企業のAI化のファーストステップとして、アナログからデジタルへの業務・サービス変換への対応や、オンプレミス(サーバーやソフトウエアなどを自社で保有すること)からクラウドへの移行なども行っている。プロダクトサービスは、AIソリューション開発用のプラットフォーム「SyncLect」や、業務マニュアルのデジタル化や業務ノウハウの共有を行う「Pocket Work Mate」などを提供している。

AIを活用したソリューション開発の需要を捉えて受注は増加している。例えば、店舗の無人化や倉庫における棚卸の自動化、事務業務の自動化ツールの開発など、AIや機械学習機能をロボットやスマートスピーカー、スマートフォンなどに連携するAIソリューション開発などを行っている。

実績を積み、知名度を向上させるためには顧客を確保することが重要と考え、2020年12月期は31社(前期は21社)の獲得を目標としており、第2四半期累計期間(1~6月)で23社を確保している。顔認証プラットフォームの開発案件やAIを使ったサービスの開発案件、ドローンやスマートグラスを利用したピッキング業務の効率化案件などを受注した。

20年12月期業績は、売上高11億3,400万円(前期比6.3%増)、経常利益1億7,200万円(同42.0%増)の予想。売上高の内訳は、AIインテグレーションサービス3億5,400万円(同16.6%増)、DXサービス6億500万円(同5.7%増)、プロダクトサービス6,400万円(同38.0%増)、OPSサービス1億1,000万円(同23.4%減)を見込む。

概要

●事業内容=AIソリューション事業
●本社=東京都新宿区新宿2-16-6
●代表者=篠田庸介代表取締役
●設立=2005年11月
●上場前資本金=2億4386万6000円
●発行済み株式数=92万2800株(上場時)
●筆頭株主=篠田庸介(上場前59・98%)
●公募株式数=10万株
●売出株式数=1万5000株(オーバーアロットメントによる売出)
●仮条件=9月7日に決定
●ブックビル期間=9月9日から15日まで
●引受証券=みずほ(主幹事)、SBI、大和、楽天、松井、東海東京、極東、あかつき

業績推移(単体)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2018.12 933 51 52.83 0
2019.12 1,067 121 121.72 0
2020.12(予) 1,134 172 163.79 0
※単位100万円、1株利益は円

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