スタメン(4019)が12月15日、マザーズに新規上場する。
従業員が会社やほかの従業員との相互信頼関係(エンゲージメント)を向上させるITサービス「TUNAG」をSaaS(クラウドでソフトウェアを提供)形式で提供している。
エンゲージメントの高さは業績や離職率と関係があるとされるが、日本は世界でも最低レベル。同社は「TUNAG」をエンゲージメント経営プラットフォームと位置づけた。導入企業は社内の情報共有や従業員同士のコミュニケーションの活性化ができる。
具体的には社内制度を一元的に見えるようにして、今会社は何に取り組んでいるか、ほかの社員はどんな仕事をしているかといったことがわかるうえ、社内チャットやSNS(ショートメッセージサービス)機能もある。さらに、利用データを基に専門のコンサルタントの効果が出るように支援する。
導入企業は2020年9月末現在、前年同期より84社多い310社。人手不足や働き方改革を背景にエンゲージメントへの注目も高まり、事業は拡大を続けている。今後は国内だけでなく、東南アジアなどでの海外展開も図る。
利用期間とアカウント数に応じて支払うサブスクリプション(継続課金)モデルで、料金が積み上がるまで時間がかかる。一方、積極的なマーケティングなどで顧客拡大を図っており、収益より費用が先行している。
20年12月期の業績予想は、売上高6億1,283万円(前期比54.6%増)、営業利益1,828万円(前期は3,642万円の赤字)となっている。
概要
●事業内容=エンゲージメント経営プラットフォーム「TUNAG」の開発および提供など
●本社=名古屋市中村区井深町1-1
●代表者=加藤厚史代表取締役社長
●設立=2016年1月
●上場前資本金=2億250万円
●発行済み株式数=842万5,000株(上場時)
●筆頭株主=加藤厚史(上場前54.39%)
●公募株式数=100万株
●売出株式数=60万株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が24万株)
●仮条件=11月27日に決定
●ブックビル期間=11月30日から12月4日まで
●引受証券=大和(主幹事)、野村、みずほ、SMBC日興、SBI、マネックス、東洋
業績推移(単体)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2018.12 | 113 | ▼143 | ▼19.48 | 0 |
2019.12 | 396 | ▼36 | ▼4.96 | 0 |
2020.12(予) | 612 | 7 | 0.51 | 0 |
※単位100万円、1株利益は円 | ||||
▼は赤字 |