かっこ(4166)が12月17日、マザーズに新規上場する。
EC(電子商取引)のオンライン決済で、不正を検知するサービス「O-PLUX(オープラックス)」をSaaS(クラウドでソフトウエアを提供)で販売する事業が主力。
「O-PLUX」は、同社のデータサイエンス技術で独自のモデルを構築。注文データを分析して、クレジットカードの不正利用など代金未回収の可能性がある注文をリアルタイムに検知する。操作性、利便性があり、ECサイトの有償不正検知サービスで国内1位の導入件数になっている。初期導入料のほか、月額料金と審査件数に応じた従量課金を組み合わせて収益化している。
また、会員サイトで本人になりすました不正アクセスを検知する「O-motion」もSaaSで提供。ECサイトにアクセスがあった時から注文まで、一貫して対応できる。
このほか、決済に関するコンサルティングサービスや、顧客企業が保有するビッグデータを分析、提供するデータサイエンスサービスも手掛けている。
2019年のクレジットカードの番号盗用被害は前年比約19%増の223億円で、不正検知製品の必要性も高まっている。20年6月にはウェブサービス業界に特化した新サービスを始め、EC以外の分野にも領域を拡大した。EC分野も含め、新規顧客のさらなる獲得を目指す。
20年12月期の業績は、売上高8億800万円(前期比8.5%増)、営業利益1億1,600万円(同17.9%増)を見込んでいる。
概要
●事業内容=データサイエンスの技術とノウハウをもとに、アルゴリズムおよびソフトウエアを開発・提供することで、企業の課題解決やチャレンジを支援する「SaaS型アルゴリズム提供事業」
●本社=東京都港区元赤坂1-5-31
●代表者=岩井裕之代表取締役社長CEO
●設立=2011年1月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=258万2,081株(上場時)
●筆頭株主=岩井裕之(上場前19.66%)
●公募株式数=24万5,000株
●売出株式数=5,000株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が3万7,500株)
●仮条件=11月30日に決定
●ブックビル期間=12月2日から8日まで
●引受証券=SBI(主幹事)、SMBC日興、みずほ、あかつき、岩井コスモ、岡三、極東、静銀ティーエム、東洋、松井、マネックス、水戸、楽天
業績推移(単体)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2018.12 | 720 | 81 | 34.47 | 0 |
2019.12 | 745 | 91 | 48.99 | 0 |
2020.12(予) | 808 | 91 | 41.03 | 0 |
※単位100万円、1株利益は円 |