東和ハイシステム(4172)が12月25日、JASDAQに新規上場する。
歯科電子カルテ統合システム「Hi Dental Spirit XR-10i」を主力商品としている。歯科医院の課題として、カルテ記載のルールや形式、保険診療報酬の請求計算(レセプト)が複雑なことや、患者に対するインフォームドコンセントなどが挙げられる。同社の歯科電子カルテ統合システムは電子カルテ、レセプト、インフォームドコンセントの各機能に加え、来訪した患者の分析などの各種アプリケーションも一元的に運用でき、iPadと連携している。
顧客は2020年10月末現在、西日本を中心に3,135件。電子カルテとレセプト機能は厚生労働省の電子保存の基準に適合するため、指静脈生体認証システムを組み合わせて、不正を防止し、患者と顧客が安心して利用できる。
収益は同システムの売り上げが大部分で、原則として歯科医院はリース契約になっている。「ソフトウエア三無主義」を提唱し、定期的な保守料やサポート料は受け取っていない。
また、新型コロナウイルスの影響で非接触型のツールやオンライン診療への関心が高まっている。このためAIやクラウドの活用など、新商品開発にも注力する。
21年9月期の業績は売上高21億4,700万円(前年同月比12.4%増)、営業利益4億1,400万円(同7.8%増)を見込んでいる。
概要
●事業内容=歯科医院向け統合システム(電子カルテ・レセプト・各種アプリケーションなど)の開発・販売
●本社=岡山市北区野田3-12-33
●代表者=石井滋久代表取締役
●設立=1978年3月
●上場前資本金=6,800万円
●発行済み株式数=216万8,000株(上場時)
●筆頭株主=石井滋久(上場前53.11%)
●公募株式数=20万株
●売出株式数=20万株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が6万株)
●仮条件=12月7日に決定
●ブックビル期間=12月9日から15日まで
●引受証券=野村(主幹事)、SBI、みずほ、SMBC日興、楽天
業績推移(単体)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2019.9 | 1,906 | 386 | 120.64 | 20.83 |
2020.9 | 1,910 | 398 | 124.75 | 35 |
2021.9(予) | 2,147 | 416 | 125.80 | 55 |
※単位100万円、1株利益は円 |