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IPO2016年2月1日

☆新規上場紹介 はてな(3930) 2月24日、マザーズ。「はてなブログ」運営の老舗ネットサービス企業

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はてな(3930)が2月24日、マザーズに新規上場する。

2001年、質問やアンケートを投稿して疑問や悩みを解決するQ&Aサイト「人力検索サイトはてな」の立ち上げとともに創業した同社。以降も一貫してUGC(ユーザー・ジェネレイテッド・コンテンツ)サービスを主力事業とする。

UGCとはインターネット上で利用者自身がテキストや画像などコンテンツを発信することができる場を提供するサービスのこと。現在、同社は「はてな」とのブランド名でブログやブックマーク(任意のウェブサイトを登録し、これを不特定多数と共有することで有益な情報源とする)などのサービス群を自社開発して運営している。

同社サービスはインターネット業界において老舗ではあるが、月間ユニークユーザー数は13年7月期の2,200万人から14年7月期には3,500万人、15年7月期には5,400万人と順調に拡大が続いているという。

加えてUGC運営のノウハウと長年蓄積されたデータを活用し、企業向けにもサービスを提供する。①顧客の新規獲得や関係性維持を目的にウェブサイトなど自社メディアの立ち上げからコンテンツ企画・提供までを手掛ける「コンテンツマーケティングサービス」、②「はてな」ユーザー向けに広告を打つ「コンテンツプラットフォームサービス」、③サービス開発力やビッグデータ解析力そのものを提供する「テクノロジーソリューション」の3種類。15年7月期の売上高では①が前期比74%増、②が29%増と大きく伸長している。

大手企業との取引が多いとの特徴もある。目論見書によれば、近年は売上高の約3割を任天堂が、約2割をグーグルが占める。例えば任天堂向けにはゲーム機「WiiU」と「ニンテンドー3DS」に内蔵されたユーザー同士の交流ツール「Miiverse(ミーバース)」の運営を、12年11月より手掛けている。

会社側は上場で得た資金の使途を、アクセス増大を目指した「既存サービスの機能開発」「サーバー増強」などの投資に充てるとしている。

概 要
事業内容ソーシャルブックマーク「はてなブックマーク」、ブログ「はてなブログ」などの開発運営および法人向けコンテンツマーケティングサービス、テクノロジーソリューションサービス
本社東京都港区南青山 6-5-55
代表者栗栖義臣
設立2001年7月
上場前資本金7,417万円
発行済株式数(上場時)265万2,000株(上場時)
筆頭株主近藤淳也(上場前 66.33%)
公募株式数370,000株
売出株式数385,000株(オーバアロットメント 113,200株)
初値3,025円(3.8倍、25日)
公開価格800円(2/16)
ブックビル仮条件700〜800円(2/5)
ブックビル期間2月8日~2月15日
引受証券SMBC日興(主幹事)、みずほ、SBI、マネックス、いちよし、岡三、エース

業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2014/7884百万円91百万円28.39円-円
2015/71,094百万円164百万円24.36円-円
2016/7(予想)1,480百万円166百万円43.10円-円

[本紙2月2日付2面]

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