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コラム2020年12月16日

【本日のマーケット】12月16日(水)

12月16(水)のマーケット                                                                   

前日の米国市場で主要3指数は上昇。NYダウは反発。食品医薬品局がモデルナの新型コロナウイルスワクチンについて、効果や安全性に問題は見られなかったと評価する報告書を公表し、早ければ週内に承認される見通し。また、与野党が経済対策での合意が期待された。NYダウは前日比337ドル高(1.13%高)の3万199ドル。ナスダックは続伸。アップルは来年1~6月にiPhoneを3割増産すると報じられ買われた。半導体メーカーのAMDも高い。中国の大手検索サイトでナスダックに上場している百度(バイドゥ)は、自社ブランドの電気自動車の生産を検討していると報じられ、急騰。ナスダック総合指数は前日比155ポイント高(1.25%高)の1万2,595ポイント。

本日の東京市場は、米市場の上昇を受けてギャップアップでのスタート。幅広い銘柄に買いが入り、187円高の2万6,874円まで上昇。その後は高値警戒感から上値が重く、米FOMCを控えていることも見送り要因となった。大引けの日経平均は69円高の2万6,757円。売買代金は2兆1,404億円。TOPIXは4ポイント高の1,786ポイント。

新興市場は共に続落。ジャスダック平均はわずかに下落。不二精機やSEMITECが下落。一方で、ウエストHDとアサカ理研、ドーンは上昇。マザーズ指数も続落。サンバイオが再生細胞薬の承認申請が遅延することを発表しストップ安。アンジェスやホープ、チームスピリットが下落。対して、ライトアップはクレディセゾンとチェンジとそれぞれ資本業務提携を結んだことで、助成金自動診断システムの事業拡大が期待されストップ高。

本日のIPOは3銘柄。世界的な電子楽器メーカーで、東証1部に再上場のローランド(7944)の初値は2,954円と公開価格割れとなった。また、マザーズに上場の24時間型フィットネスクラブを展開するFast Fitness Japan(7092)は、公開価格の33%高で初値形成。独創的な家電製品を企画・製造・販売するバルミューダ(6612)は、公開価格の63%高で初値形成となった。

チャート上では、高寄り後に陰線を引き上値の重さを感じさせるが、終値では5日移動平均線(2万6,717円)を上抜け。

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鈴木一之 マーケットレポート
日本証券新聞12月17日(木)紙面1面記事掲載

重厚長大銘柄は、なぜ買われるのか 「変化の方向」がポイントに

鈴木一之です。早いもので今年も2週間と少しを残すだけとなりました。この時期の株式市場は例年であれば、巨額マネーを運用する海外のファンドマネージャーたちが早々にクリスマス休暇を取り、外国人投資家が不在のためマーケットは出来高が薄く、閑古鳥が鳴いています。いつの間にかそのような状態が毎年のように見られるようになりました。

ところが今年は様子がかなり異なっています。ボリューム面ではさほど盛り上がっているとは言い切れないのですが、時価総額トップのトヨタ自動車(7203)が年初来の高値更新まであとわずかという水準に迫り、コマツ(6301)クボタ(6326)川崎重工(7012)三菱重工業(7011)など、重厚長大企業の代表格が次々と物色されています。

大きな変化の胎動

これらはいずれもバリュー株として一つにくくられ、今に至る2年半の期間はテコでも動かなかった銘柄群です。それが小型株のように軽々と上値を追いかけています。これまでにない大きな変化が始まっていることを感じさせる展開です。

理由の一つが、日本のエネルギー政策が大きく変わろうとしている点です。10月末に菅政権は、2050年の時点での温暖化ガスの排出を実質ゼロにする方針を打ち出しました。世界の大きな流れに合わせたものですが、そのような「外圧」を利用して日本がエネルギー戦略を大きく変えるきっかけになりつつあります。これが理由の一つです。

もう一つの背景として、景気動向が新たな局面を迎えている点が挙げられます。その点に関して12月14日(月)は二つの重要な事実が目に止まりました。日銀短観の発表、それに三菱製鋼(5632)がストップ高まで上昇したことです。

月曜日の9時前に日銀から発表された12月の短観では、大企業・製造業の景況判断DIが「▼10」となり、前回調査の「▼27」から△17ポイントも改善しました。

重要な点は「変化の幅」です。これを業種ごとに見ると、最も大きいのが自動車の「△48」で、次が木材・木製品の「△36」、鉄鋼の「△30」、非鉄金属の「△27」、生産用機械の「△22」と続きます。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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12月16日(水)☆[概況/大引け]

FOMCを控え伸び悩み。任天堂はみずほ証券の目標株価引き上げを好感。三菱重工とIHIは好調を持続。楽天は安い

大引けの日経平均は26,757.40円の69.56円高、TOPIXは1,786.83ポイントの4.78ポイント高。東証1部の値上がり銘柄数は1,000、値下がり銘柄数は1,084。出来高は11億1,010万株、売買代金は2兆1,404億円。
米国株高を受けて高寄りしたが、米FOMCを控え様子見姿勢から伸び悩んだ。

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