日総工産(6569)が急伸。東証1部の上昇率ランキングで2位になった。19日に今3月期の業績予想および配当予想の修正を発表したことを好感した。
同社は製造業向けに人材派遣と業務請負を手掛けている。売上高を従来予想の670億円から680億円(前期比9.3%減)に、営業利益を同じく18億円から24億円(同21.6%減)にそれぞれ引き上げた。マイナス幅が縮小する。配当(期末)予想は従来の11.53円から15.1円(前期は25円)に修正した。
新型コロナ感染拡大による経済活動の停滞から、第2四半期(7~9月)以降は徐々に経済活動が再開し、同社グループの事業環境も緩やかに回復すると仮定したという。中核事業の製造系人材サービスについては、顧客メーカーにおける生産活動再開のもと、製造スタッフの稼働が上昇することで、一人当たりの売上高が改善するなどの回復がさらに鮮明になっている。
自動車関連においては国内外の需要回復によって稼働調整が改善し、一部の顧客メーカーでは増産・増員に転じている。また、電子デバイス関連では、5Gや働き方の変化によるIT需要が底堅く推移し、同様に一部の顧客メーカーでは増産・増員に転じるなど、外部人材活用のニーズの回復が当初の予定よりさらに早まっている。
次の成長フェーズをにらみ、AIを活用したプラットフォーム作りとともに、HRテック(ヒューマン・リソース・テクノロジー)の実現も急いでいる。