ココナラ(4176)が3月19日、マザーズに新規上場する。
個人が知識、スキル、経験を商品化して、気軽に売り買いできる日本最大級のスキルマーケット「ココナラ」を運営している。
「一人ひとりが『自分のストーリー』を生きていく世の中をつくる」をビジョンに掲げ、2012年7月にスタート。イラスト、ウェブサイトの制作や、ビジネス、マーケティングなどのサポート・代行、ファッションやキャリアについての相談など多彩なサービスを売買できるプラットフォームを展開している。
出品者は提供内容と価格は自分で決めることができ、プラットフォームである「ココナラ」に納品するまでオンラインで完結。購入者は幅広く出品された中から、必要なものを比較して選べる。
法人向け機能もあり、ビジネスからプライベートまで利用できる。また、サービスの出品、購入だけでなく依頼案件の募集や提案も可能。また法律相談ができる「ココナラ法律相談」、ユーザー同士が対面で会ってサービスを提供する「ココナラミーツ」も展開している。
ココナラの会員登録数は右肩上がりで増えており、20年8月末現在184万3,000人。中心層は20歳代から40歳代。一度購入したサービスに満足した場合は、再び利用する傾向にあるほか、出品者は購入者から評価されるため、出品数が増え、高い評価を受けるほど購入者も増加するという好循環が起きる。
このため、既存の顧客層からの継続的な収益が見込めることで流通額も増え続け、62億400万円に上る。同社ではモノのEC化の10~20年遅れで「サービスEC」市場が発展するとしており、そのパイオニアを自負する。今後、サービス提供手法やカテゴリの拡張、課金手法の多様化などで「ココナラ経済圏」を構築していく。
21年8月期の業績は営業収益24億2,600万円(前期比36.7%増)、営業利益7,400万円(前期は8,000万円の赤字)を見込んでいる。
概要
●事業内容=知識・スキル・経験を商品化して「ECのように売買できる」マッチングプラットフォーム
●本社=東京都渋谷区桜丘町20-1
●代表者=鈴木歩代表取締役社長CEO
●設立=2012年1月
●上場前資本金=9,000万円
●発行済み株式数=2,147万4,000株(上場時)
●筆頭株主=ジャフコSV4共有投資事業有限責任組合(上場前15.34%)
●公募株式数=100万株
●売出株式数=1,109万2,900株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が181万3,000株)
●仮条件=3月3日に決定
●ブックビル期間=3月 4日から10日まで
●引受証券=大和、みずほ、クレディ・スイス(共同主幹事)、いちよし、SBI、楽天、マネックス、松井
業績推移(単体)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2019.8 | 1,138 | ▼1,052 | ▼56.8 | 0 |
2020.8 | 1,775 | ▼83 | ▼4.59 | 0 |
2021.8(予) | 2,426 | 46 | 2.13 | 0 |
※単位100万円、1株利益は円 | ||||
▼は赤字 |