5月11日（火）のマーケット                                                                   

前日の米国株式市場でNYダウは6日ぶりに反落。一時35,000ドル台に乗せ高値更新となっていたが、取引終了にかけてマイナスに転じた。長期金利上昇を受けてハイテク株が売られた一方で、石油パイプラインがサイバー攻撃を受け操業を停止しているため、石油価格が上昇し石油株は買われた。NYダウは34ドル（0.10%）安の34,742ドル。ナスダックは3日ぶりに反落。指数は取引開始時点から下落して始まり、時間の経過とともに下げ幅を拡大。テスラやフェイスブックが売られ、オンライン広告のトレード・デスクは第1四半期決算発表時に、第2四半期の1株利益見通しを提示せず、業績不透明感から大幅安となった。ナスダック総合指数は前日比350ポイント(2.55％)安の13,401ポイント。S＆P500指数は前日比44ポイント(1.04％)安の4,188。

本日の東京市場は、NY市場がハイテク株主導での下落を受けて、大きくギャップダウンでのスタート。時間外取引でNYダウ先物やナスダック先物が売られたことから、今夜の米国市場への警戒感もあり下げ幅を拡大。ハイテク株を中心に売られ、半導体関連株の下げが際立った。買いが全く入らず、一時は982円安と1,000円近くの下落となった。大引けの日経平均は909円安の2万8,608円。売買代金は2兆9,567億円。TOPIXは46ポイント高の1,905ポイント。

新興市場も下落。JASDAQ平均は4日ぶりに反落。出前館やウエストHD、フェローテックが下落。一方で、テクノホライゾンやメイコー、芝浦電子が上昇。マザーズ指数は6日続落。JASDAQ市場に比べ下落率が大きくなった。AIinsideやJIG-SAW、メルカリ、ブロードマインドの下落が目立った。対して、看護師派遣のキャリアは高齢者向けワクチン接種を自衛隊から受託したことでストップ高。交換できるくん、アズームは上伸。

チャート上では、陰の丸坊主に近い大陰線。昨日回復した25日移動平均線から大きく下放れ、4月21日の安値に急接近。ここを割らずに切り返すことが出来るか正念場。

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【日経平均ルール変更、「みなし額面」廃止へ】
日本証券新聞5月12日（水）紙面1面TOP記事掲載

任天堂 新規採用へ大きく前進

米国ハイテク株安を受けた11日の日経平均は909.75円安。指数構成ウエート1位(11%弱)のファーストリテイリング(9983)と、同3位(6%強)の東京エレクトロン(8035)など10銘柄で計461円強押し下げた。値がさ株の影響でとかく振れ幅が大きくなりがちな(11日の下落率はTOPIX2.37%、日経平均3.08%)、この「日経平均」。急落地合い下で見過ごされがちながら、日本経済新聞社は10日引け後、銘柄入れ替えなどで注目すべきルール変更を発表している。

詳細は「日経平均プロフィル」サイトを参照願いたいが、最大の焦点は①従来の「みなし額面」を廃して「株価換算係数」を導入することだ(後述)。ほかには、②入れ替え銘柄数を上限3銘柄に③選定対象を東証1部からプライム市場とし、特設注意市場銘柄指定も除外対象に(来年4月以降)④「除数」を小数点以下3ケタから8ケタに(同6月以降)――など。

6月13日までの意見募集で大きな異論がなければ、大筋この案に沿った形で決定の運びとなりそう。

現行制度の導入は2000年4月。翌01年10月商法改正での額面制度廃止から約20年を経て、ようやく「みなし額面」廃止となるわけだ。