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コラム2021年8月6日

【本日のマーケット】8月6日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

8月6日(金)のマーケット                                                                   

前日の米国株式市場で  NYダウは反発。週間の新規失業保険申請件数は38万5千件と2週連続で減少したため、前日のADP全米雇用報告がもたらした雇用回復の遅れに対する不安が後退。旅行レジャー関連のディズニーやボーイング、豪華客船のカーニバルが買われた.。NYダウは前日比271ドル(0.78%)高の35,064ドル。ナスダックは4日続伸。ノババックスは開発中の新型コロナウイルスワクチンを、EUの欧州委員会が2023年までに最大2億回分供給する契約を承認したことで上昇。前日人気を集めたロビンフッド・マーケッツは利食い売りで反落。ナスダック総合指数は前日比114ポイント(0.78%)高の14,895ポイント。S&P500指数は前日比26ポイント(0.60%)高の4,429。

本日の東京市場は米株高を受けて続伸スタート。東京都の新規感染が5,000人を超えたがサプライズは乏しく、企業の決算発表が好調なことが下支えとなった。昨日同様に、寄付きが安値で確りとした展開での推移となったが、今晩の米国雇用統計の発表と日本の3連休を控えていることで積極的な売買は手控えられた。大引けの日経平均は91円高の2万7,820円。売買代金は2兆4,316億円。TOPIXは0.3ポイント高の1,929ポイント。

新興市場はまちまちの展開。JASDAQ平均は3日続落。シンバイオ製薬は2日連続ストップ安。不二硝子が急反落。在宅医療関連の星医療酸器には利食い売り。一方で、オリコンは第1四半期好決算と自社株買いの発表で急反騰。マザーズ指数は小反発。グローバルウェイが2日連続のストップ高。ヘリオスは臨床試験で良好な結果を発表し買われた。Appierは第2四半期が第1四半期比赤字縮小で切り返した。対して、弁護士ドットコムとステムセル研は大幅安。

日足チャート上では5日移動平均線上に浮上してきたことで、次は頭を抑えている200日移動平均線の奪還が望まれるところ。節目の2万8000円処にある25日移動平均線も視野に入ってくる。週足では5週連続の陰線から、6週間ぶりの陽線となった。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。8月相場が始まりました。

3か月のトータルリターンで測れば、8月は年間で最もパフォーマンスが悪くなる特殊な月です。月間でプラスとなる確率も低いという、夏枯れの厳しい月なのですが、それに先立つ7月相場が不調だったので、今年は発射台が低い分だけそこまでひどくはならないとも思えるのですが、どうでしょうか。

7月相場は日経平均は▲1500円を超える下落となりました。夏相場はむずかしい局面が多くなるものですが、特にこの7月は月間ベースで今年最大の下げ幅を余儀なくされました。

6月半ばからの「FOMCショック」を引きずったまま、感染力が従来のウイルスの100倍も強いとされるデルタ株の感染拡大を筆頭に、インフレ圧力、米国景気のピークアウト感、中国の景気鈍化懸念、それに加えて7月下旬からは中国政府当局による中国企業への監視圧力の強化など、株式市場には数々のネガティブ要因が襲いかかりました。

日本株はNYダウ工業株やNASDAQの最高値更新にも連動しにくくなり、世界の中で最弱とまで形容されるようになりました。内閣支持率は日を追って低下しており、政権維持という面で危機的な状況に近づいています。

陰が極まれば陽に転じます。政治の世界はつかの間の夏休みに入っているように見えますが、夏は政治の季節でもあります。衆院解散・総選挙も近づいており、時間的な猶予もさほどありません。地道に一歩ずつ前に進みたいものです。

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【ゲーム大手、決算で明暗鮮明】
日本証券新聞8月10日(火)紙面1面TOP記事掲載 

▼任天堂(昨年3月以来の安値)VS△スクエニ(4月21日以来の高値) 焦点は「市場予想」達成の可否

決算発表の動向が色濃く反映される相場展開。5日引け後に発表した4~6月期(1Q)決算を受けて、主力ゲーム株が明暗を分けた。

スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)は、一時10%高の6,450円まで上昇。コナミホールディングス(9766)は12.7%高の6,700円に跳ね上げ、バンダイナムコホールディングス(7832)も大幅高に買い進まれた。

一方、任天堂(7974)はウリ気配で始まり、一時10%安の5万830円まで下落。4日に付けた年初来安値(5万5,130円)を更新した。

「あつまれ どうぶつの森」が前年同期に大ヒットした反動減と「ニンテンドースイッチ」のピークアウトにより、1Q決算は売上高3,226億4,700万円(前年同期比9.9%減)、営業利益1,197億5,200万円(同17.3%減)と減収減益で着地。営業利益が市場予想を下回ったことや、足元で信用買い残が膨らんでいたことも株価下落に拍車を掛けたようだ。同時に180万株(1,000億円)を上限とする自社株買いを発表したものの、支援材料にはならなかった。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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8月6日(金)☆[概況/大引け] 

小幅続伸。塩野義はコロナ飲み薬で買われ、グローブライドは上方修正と株式分割でストップ高。海運は下げ渋り。THKは計画未達で急落

大引けの日経平均は91円高の2万7,820円、TOPIXは0.3ポイント高の1,929ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は1,055、値下がり銘柄数は1,025。出来高は9億9,169万株、売買代金は2兆4,316億円。
日経平均は小幅続伸。

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