ジィ・シィ企画(4073)が9月28日、マザーズに新規上場する。当初、7月7日に上場予定だったのが会社側の申し出で承認取り消しとなっていた。

クレジットカードなどのキャッシュレス決済に関するシステム開発、保守運用、クラウド型の決済ASPサービス提供をしている。

顧客は中堅から大手の流通事業者が中心。これらの加盟店とカード会社を接続し、決済に必要な通信環境やシステムを用意し、売り上げ集計、請求などの加盟店業務を補佐する。主力製品のキャッシュレス決済パッケージソフト「CARD CREW PLUS」は決済の裏方として必要な処理を担っている。

加盟店自身が必要な決済処理システムを構築、管理するオンプレミス型と、クラウド型の決済ASPサービスがある。いずれも開発、導入から保守、運用までワンストップで提供。ストック売り上げ拡大につながるビジネスモデルとなっている。決済端末の販売も行っている。

もともとシステム開発会社として創業しており、開発・運用のすべてを自社リソースで提供可能な技術力が強み。セキュリティーの国際規格を取得、準拠するなど安全性も評価されている。国内外の多様な決済端末への対応も可能で、端末メーカーを問わず決済を成立させるシステムとなっている。

成長戦略として、コンタクトレス決済など多様化する決算手段への対応で幅広い顧客層への普及を目指し、開発コストの低減や高性能端末の提供を進める。また、決済ネットワークを国内のものから国際ブランドに切り替えることで、加盟店とカード会社のコスト軽減も図っていく。

日本は諸外国よりキャッシュレス決済の比率が低く、2019年で26.8%にとどまっているが、国は将来的に80%を目指している。コロナ禍で、キャッシュレスのニーズも増えており、今後も市場拡大が見込まれる。

22年6月期の業績は売上高23億6,000万円(前期比13.6%増)、営業利益2億5,000万円(同25.4%増)を見込んでいる。(HS)

●事業内容=クレジットカードなどのキャシュレス決済に係るシステム開発および導入後の保守運用並びにクラウド型の決済ASPサービスの提供
●本社=千葉県佐倉市王子台1-28-8
●代表者=矢ヶ部啓一代表取締役社長
●設立=1995年9月
●上場前資本金=1億9,065万円
●発行済み株式数=228万8,160株(上場時)
●筆頭株主=(株)コミューン(上場前26.14%)
●公募株式数=20万株
●売出株式数=20万株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が6万株)
●仮条件=9月3日に決定
●ブックビル期間=9月7日から13日まで
●引受証券=岡三(主幹事)、みずほ、ちばぎん、いちよし、SBI、エイチ・エス、水戸、むさし