Finatextホールディングス(4419)が12月22日、マザーズに新規上場する。
証券、保険ビジネス向けに次世代クラウド基幹システム「金融インフラストラクチャ」をパートナー企業に提供している。また、金融機関のDXを支援するため、フィンテックソリューションやビッグデータの解析も手掛けている。
金融インフラストラクチャ事業は、金融機関のフロントエンドサービス構築に必要となる機能を提供。証券向けの「BaaS」と保険向けの「Inspire」の2つのソフトがある。パートナー企業は「BaaS」を利用すれば、独自開発よりも初期投資額を削減でき、開発期間も半分以下に短縮できる。「Inspire」は新しい保険商品を低コスト、短納期で追加できるほか、契約から保険金支払いまですべてをオンライン上で完結できることが特徴。
フィンテックソリューション事業は、金融機関のニーズに合わせて企画から開発、マーケティングまで幅広いサービスを通じて支援するソリューションサービスと、金融関連サービスに関心を持つ潜在的利用者に、金融に関する学習やデモトレーディングなどを行うサービスを提供している。
ビッグデータ解析事業は企業が保有するPOSやクレジットカードのビッグデータを解析し、結果を販売している。
金融機関のDX投資は増えており、短期的には金融インフラストラクチャのパートナー数増加を図り、長期的には新たな金融事業領域への参入も図る。
2022年3月期の業績は売上高26億5,400万円(前期比3.5%減)、営業損益7億8,000万円の赤字(前期は6億3,300万円の赤字)を見込んでいる。なお前期は決算期変更に伴い、16カ月決算。(HS)
概要
●事業内容=証券・保険ビジネス向けクラウド基幹システムの提供及びデータ解析・サービス開発支援
●本社=東京都千代田区九段北3-2-11
●代表者=林良太代表取締役社長CEO
●設立=2013年12月
●上場前資本金=1億7,656万2,000円
●発行済み株式数=4,875万4,628株株(上場時)
●筆頭株主=林良太(上場前38.12%)
●公募株式数=280万株
●売出株式数=1,267万5,700株(ほかにオーバーアロットメントで232万1,200株)
●仮条件=12月3日に決定
●ブックビル期間=12月6日から10日まで
●引受証券=大和、三菱UFJモルガン・スタンレー(共同主幹事)、松井、あかつき、楽天、岩井コスモ、マネックス
業績推移(連結 )
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2019.11 | 1,707 | ▼766 | ▼55.36 | 0 |
2021.3 | 2,751 | ▼757 | ▼35.78 | 0 |
2022.3(予) | 2,654 | ▼782 | ▼24.44 | ― |
※単位100万円、1株利益は円、▼は赤字 |