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IPO2022年2月2日

新規上場紹介 ビーウィズ 3月2日 東証1部 パソナグループのコンタクトセンター

ビーウィズ(9216)が3月2日、東証1部に新規上場する。

コンタクトセンター、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング、業務プロセスの一部の一括外部委託)事業者として、2000年に三菱商事と現ソフトバンクグループの合弁会社として設立。15年にパソナグループの完全子会社となった。

自社開発のクラウドPBX(構内交換機)「Omina LINK」(オムニアリンク)などのデジタル技術を活用したコンタクトセンター、BPOサービスの提供、AI、DX(デジタルトランスフォーメーション)ソリューションの開発・販売など、人材によるオペレーションとデジタルソリューションを掛け合わせた事業を展開している。業務を専門的に請け負うことで、顧客企業を支援。業務の企画、設計などの上流工程から教育、運営までをワンストップで提供している。

「Omina LINK」は基本的な電話の受発信機能を備えながら、通話音声のリアルタイムテキスト化、AIによる自然言語処理を用いて、予想される想定問答を提示するなど付加価値サービスを付けている。システムは内製化により、コスト削減を実現。他のコンタクトセンター、BPOサービスとの差別化につながっている。コンタクトセンターを自社で運営している企業には、「Omina LINK」のシステムを販売している。

ユーザーの声を聞いて機動的な開発を実施し、音声認識機能などは高度化している。また、自社保有でクラウド型のため、最短数日で導入が可能。導入の初期投資も必要ない。コンタクトセンター業務で自宅を活用したいなど、顧客の要望に沿った柔軟な業務体系に合わせられる。コロナ禍では全国で約1000人が在宅オペレーターになっている。

BPOの領域はコンタクトセンター、調達、購買、人事・採用、経理、業界特化型の事務など多岐にわたる。中でもコンタクトセンターは売上高の8割を占める。オリジナル顧客対応メソッド「ミライ転換力」などで、コンタクトサービスの専門性を有するのが強み。

今後、新規顧客獲得と既存顧客の受託範囲拡大で持続的な成長を目指す。将来的にはコンタクトセンター、BPOの延長にとどまらない新規事業も検討していく。

2022年5月期の業績は売上高324億7,300万円(前期比12.6%増)、営業利益25億6,000万円(同20.1%増)を見込んでいる。(HS)

概要

●事業内容=自社開発のクラウド型PBX「OminaLINK」などのデジタル技術を活用したコンタクトセンター・BPOサービスの提供、および各種AI・DX(デジタルトランスフォーメーション)ソリューションの開発・販売
●本社=東京都新宿区西新宿3-7-1
●代表者=森本宏一代表取締役社長
●設立=2000年5月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=1,370万株
●筆頭株主=パソナグループ(上場前92.15%)
●公募株式数=90万株
●売出株式数=440万株(ほかにオーバーアロットメントで79万5,000株)
●仮条件=2月9日に決定
●ブックビル期間=2月14日から18日まで
●引受証券=みずほ(主幹事)、大和、野村、SMBC日興、SBI、楽天

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2020.5 24,900 1,449 72.5 63
2021.5 28,845 2,167 129.33 44.5
2022.5(予) 32,473 2,545 128.49 42.76
※単位100万円、1株利益・配当は円

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