3月25日(金)のマーケット
3月24日の米国株式市場は反発。G7首脳会議がロシアからの原油禁輸措置を発表しなかったことと、米エネルギー省の長官が石油の戦略備蓄放出の検討を発言したことを受けて、NY原油先物が反落した。米国の週間の新規失業保険申請件数は18万7千件と、前週比2万8千件減少し、1969年9月以来52年半ぶりの低水準となった。配車サービス大手のウーバー・テクノロジーズが、「イエローキャブ」として知られるNY市のタクシーを同社アプリに組み入れると発表したことで買われた。ウーバーのアプリからタクシーの手配が可能になる。NYダウは前日比349ドル(1.02%)高の34,707ドル。ナスダックではエヌビディアのCEOが半導体製造でインテルの受託サービス利用を模索することに関心があると述べたため、両社とも上昇。NASDAQ総合指数は前日比269ポイント(1.93%)高の14,191ポイント。S&P500指数は前日比63ポイント(1.43%)高の4,520。
本日の東京市場は、米国市場の反発を受けて9日続伸でのスタート。前日まで8日続伸となっていたことから、高値警戒感もあり上値は重くなった。寄り付き高値で伸び悩み、前日終値を挟んだ展開となった。8連騰後の週末金曜日ということもあり、積極的な買いは手控えられたが底堅く推移。引けにかけて買い戻されてプラス圏に浮上した。大引けの日経平均は39円高の2万8,149円と2019年9月以来の9連騰となった。売買代金は3兆581億円。TOPIXは0.09ポイント安の1,981ポイント。
新興市場も底堅い展開となった。JASDAQ平均は9日続伸。リベルタがストップ高。GA technologies、出前館が買われた。一方で、3Dマトリックスが下落。マザーズはもみ合いで小幅反落。リボミックが買われ、メルカリは後場に買い直された。対して、Jストリームが前期比では2.5%増益が一転、15%減益となると発表。業績の下方修正を受けて急反落となった。グローバルウェイ、ビジョナルやBASEが安い。
日足チャート上では、各移動平均線を飛び越えて200日移動平均線にタッチ。今日の寄付きでクリアしたが、維持できず。昨日、酒田五法では『並び赤』と称される非常に強い足が示現。本日上放れとなると、「並び赤、もっとも強し」となり、大上げの前兆が明確に出るところでした。週足ではギャップアップとなり、13週と26週の移動平均線をクリア。パラボリックも陽転となって、底入れ反転の動きとなった。
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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。早いもので3月も後半に入りました。本来であれば春爛漫に心躍る季節ではありますが、しかし一向に気持ちは晴れません。ウクライナに対するロシアの激しい軍事侵攻が世相を暗いものにしています。
経済制裁の一段の強化が図られているものの、ロシアへの打撃は限定されています。米国がいち早く表明したロシア産原油の禁輸措置も、ロシアへのエネルギー依存度の高い欧州各国は踏み切れずにいます。
その状況下でウクライナ国民の我慢強い抵抗が胸を打ちます。報道を通じて知る限り、ロシア軍が少しずつ後退を余儀なくされています。軍事侵攻は当初の計画どおりには進まず戦略の立案トップの交代も伝えられます。
こうなると私たち日本人はどうするのか、という点が問われているような気がします。直接の当事者ではありませんが、傍観は許されません。とりわけエネルギーと食料の自給をどうするか、という点です。西側社会の中でもとりわけエネルギーおよび食料の自給率の低い日本が今後どうしてゆくのか。まさに政治判断が必要です。
この1か月で世界は大きく変化しました。これほどの変化にドロップアウトする企業もあるでしょうが、それとともに変化をとらえて大きく成長する企業も出現するはずです。どのような変化が市場に現れるのか、それを見極める重要な局面でもあります。ここから始まる変化に目を凝らしています。
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注目記事 Pick up
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【4月は外国人買い“特異月”】
日本証券新聞3月28日(月)紙面1面TOP記事掲載
どうなる!? 「日米税制」「MSCI」「キャラバン隊」
25日の日経平均は39.45円高。短期急伸を経て週末の様子見ムードが生じるなかで、2019年9月(10連騰)以来の9連騰となり、「2週連続全勝」も果たした。期末の権利取りや機関投資家の配当落ち再投資への期待が背景にあるが、一方で、需給面では外国人売りへの警戒感を唱える声も聞かれる。現物株で6年ぶりの売越額(9,935億円)となった3月第2週に続いて、25日寄り前公表の財務省統計ベースでは前週(14~18日)も6,314億円の売り越しとなっていたためだ。
ただし、これにはカラクリがある。例年3、9月には外資系証券が裁定ポジションを本国からいったん東京支店に移す(権利落ち後に本国に戻す)売買が膨らむ傾向がある。配当絡みの節税策だ。これを反映して3月は直近6年間で5回売り越しとなっている(9月は7年連続売り越し)。その反動で4月と10月は買い越しが多い。つまり、「3月の外国人売り」が悲観不要な一方、「4月の外国人買い」も楽観視しづらいとも言える。
とはいうものの、4月については若干異なるかもしれない。何せ、直近20年間で19回買い越し、手元に記録のある1988年以降の34年間でも30回買い越してきた外国人買い“特異月”だからだ。
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今日の市況概況
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3月25日(金)☆[概況/大引け]
日経平均は2019年9月以来の9連騰
大引けの日経平均は39円高の2万8,149円、TOPIXは0.09ポイント安の1,981ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は1,007、値下がり銘柄数は1,068。出来高は11億8,685万株、売買代金は3兆581億円。
昨日まで8連騰となっていたことから高値警戒感で利益確定の売りでマイナス圏となっていたが、底堅く推移しプラス圏に浮上。2019年9月以来の9連騰となった。
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