3月31日(木)のマーケット
3月30日の米国株式市場でNYダウは5日ぶりに反落。ロシア軍がウクライナ東部を中心に激しい攻撃を続けていることや、欧米がロシアに対する追加経済制裁を検討していることで原油先物が反発した。ブロックやAMCエンターテインメント、ショッピファイ、ホームデポが売買代金上位で売られた。エクソンモービルやユナイテッドヘルスは上昇。NYダウは65ドル(0.19%)安の35,228ドル。ナスダックは3日ぶりに反落。エヌビディアやAMDなど半導体関連が安い。スポーツウエアのルルレモン・アスレティカは決算発表を受け大幅高となった。NASDAQ総合指数は前日比177ポイント(1.21%)安の14,442ポイント。S&P500指数は前日比29ポイント(0.63%)安の4,602。
本日の東京市場は続落でのスタート。停戦協議への期待が後退し、米国市場が下落となったことを受け軟調な値動き。寄付き直後に263円安の2万7,763円まで売られたが、徐々に下げ幅を縮め一時はプラス転換となる場面も見られた。バイデン政権が米国の石油備蓄から数カ月間にわたって日量約100万バレルを放出する計画を検討していると報じられたことで、WTI原油先物が急落。日経平均先物に買いが入り、一時は2万8,000円台を回復した。後場からは材料難の中、様子見姿勢が強まり軟調展開。3月期末ということで積極的にポジションを取る向きも少なく、大引けにかけて下げ幅を拡げた。大引けの日経平均は205円安の2万7,821円。売買代金は3兆2,438億円。TOPIXは21ポイント安の1,946ポイント。
新興市場は堅調に推移し、軟調な1部市場とは対照的な動き。JASDAQ平均は反発。第一商品が急反発。LAホールディングス、メディアリンクスが上昇。対して、ShinwaW、日本エマージェンシーが売られた。マザーズは3日続伸。引き続き個別株で値幅取りの動き。ビープラッツがストップ高。KaizenPもストップ高。直近IPOのギックスもストップ高。一方、JTOWERは急反落。CCTやグローバルウェイも売られた。
チャート上では、長い上ヒゲを伴う陰線。200日移動平均線(2万8,255円)には届かず、目先一服感が漂う。
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注目記事 Pick up
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【ウクライナ危機の深層とは】
日本証券新聞4月1日(金)紙面1面TOP記事掲載
ニッセイ基礎研究所 伊藤さゆり研究理事語る
ロシアの「軍事作戦縮小」表明後も依然、危機収束の見通しが絶たないウクライナ情勢。その背景にあるものは何か。そして、世界経済への影響は。著名エコノミストである、ニッセイ基礎研究所経済研究部の伊藤さゆり研究理事(写真)は3月30日夕刻にオンラインセミナーを開催した。なかでも興味深い部分を以下のようにまとめた。
「当初、ロシアの大規模軍事侵攻はないと考えたのは、ロシアの情報戦の影響もあるが、経済的合理性などを超えたプーチン大統領の『信念』を理解していなかったためだ。結果として米国の注意喚起は正しかった」
「プーチン大統領にとっての誤算は、短期制圧失敗に加え、クリミア併合時のような『旗下結集効果』(紛争時の政府支持急上昇)が得られず、国際社会でもロシア支持が低調で、西側の結束が固かったことなどだ」
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今日の市況概況
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3月31日(木)☆[概況/大引け]
続落。3月期末で様子見姿勢強まり軟調展開
大引けの日経平均は205円安の2万7,821円、TOPIXは21ポイント安の1,946ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は396、値下がり銘柄数は1,729。出来高は13億4,043万株、売買代金は3兆2,438億円。
米国株反落を受けて安寄りしたが、バイデン米政権が石油備蓄放出検討と報じられたことを受けて、日経平均は前場に小幅高となる場面もあった。
しかし、中国の3月製造業購買担当者景気指数が、好不況を判断する節目の「50」を5カ月ぶりに下回ったことが警戒され、後場は弱含んだ。
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