4月4日(月)のマーケット
4月1日の米国株式市場は反発。3月雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比43万1千人増加と2月修正値75万人増加から減少し、市場予想の49万人増加を下回った。だが、失業率は3.6%(2月3.8%、市場予想3.7%)に改善し、平均時給は前月比0.4%増(市場予想と一致)、前年同月比5.6%(市場予想5.5%増)となった。3月のISM製造業景況指数は57.1となり、2月の58.6および市場予想の59.0を下回った。仕入れ価格指数が2月の75.6から3月は87.1に上昇したことが響いた。NYダウは3日ぶりに反発。インフレ圧力からFRBが利上げを急ぐという見方やJPモルガンのアナリストコメントで半導体関連が売られたことが影響し、中盤に下落したが、消費関連のショッピファイやビザが買われ、終盤は新規資金流入期待が支えとなった。NYダウは139ドル(0.40%)高の34,818ドル。ナスダックも中盤に下落したが、3日ぶりに反発して取引を終えた。メタ・プラットフォームズとバイオテクノロジー企業のロンジェベロンが高い。一方、JPモルガンが物価上昇はスマホ需要に打撃を与える可能性があると指摘し、注目リストから外した半導体のクアルコムが売られた。NASDAQ総合指数は前日比40ポイント(0.29%)安の14,261ポイント。S&P500指数は前日比15ポイント(0.34%)高の4,545。
本日から東証は新市場区分となり、「プライム」「スタンダード」「グロース」の3市場となった。
プライム市場は、FRBが引き締め姿勢への警戒感から日経平均は小動きだったが、大引けでやや上げ幅を広げた。米中の監査問題の対立緩和期待でアリババ株上昇を受けてソフトバンクGは上昇。海運が反発し、日銀短観のソフトウェア計画でBIPROGYやサイボウズが買われた。感染拡大でWEB会議システムのブイキューブが大幅高。空運や電鉄は売られた。先週末の米国で半導体関連株が売られたため、東エレクは下落。商社や鉄鋼が売られ、オリックスも安い。
スタンダード市場ではウエストHDが反発し、東洋合成は半導体洗浄溶剤の生産能力2倍報道で上昇した。日本オラクルが買われた。半面、フェローテックやワークマンが売られ、東証の特設注意銘柄指定のG3は大幅続落となった。
グロース市場では、HENNGEやJTOWER、サイバーセキュリティが買われ、直近新規公開株のギックスは好調を継続。POSデータシステム開発で連携のTrueDataは2日連続ストップ高となった。かたや、ヘリオスとエッジテクは大幅安。
チャート上では、実体線の短い陽線。一目均衡表の雲の上限に位置しているが、様子見姿勢で上値は重く限られたレンジ内での値動きとなった。
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注目記事 Pick up
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【60年ぶり改革 プライムなど3市場始動】
日本証券新聞4月5日(火)紙面1面TOP記事掲載
市場再編を日本株爆上げにつなげるシナリオとは?
週明け4日、“60年ぶりの市場改革”として「プライム」「スタンダード」「グロース」の3市場が新たにスタートを切った。「このご時世、『ご祝儀相場』などもはやない」(マネックス証券)、「東証の市場構造改革は注目イベントでなくなった」(みずほ証券)など冷ややかな見方が少なくないなか、日経平均は朝安後、小幅高に転じて4日ぶり反発の幸先いいスタートとなった。
思えば60年前、当時の東証2部市場が発足した1961年10月2日の日経平均は2.6%の大幅安(39.51円安の1,486.52円)となった経緯がある。今回も、東証関係者は再編を控えた年初来の急落を気にしていたが、タイミング的に「小さく生まれて大きく育つ」ような形を期待したいものだ。
一部でちょっとした話題を集めていたのは、3.4%高と1月20日以来の水準で高値引けとなったマザーズ指数。市場としての「マザーズ」が消滅したなかでの皮肉な現象というわけだが、ほかにも、「典型的なグロース系銘柄」であるエムスリー(2413・P)も4.0%高の高値引け。足元の米金利高に抗した、こうした銘柄群の強い動きは(もちろん米NASDAQ銘柄も)、先行きの日経平均上昇を暗示するものとみる向きもあった。
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今日の市況概況
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4月4日(月)☆[概況/大引け]
もみ合いだったが大引けでやや上げ幅を広げた。ソフトバンクGと海運が高い
大引けの日経平均は70円高の2万7,736円、TOPIXは9ポイント高の1,953ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,227、下落銘柄数は546。出来高は10億946万株、売買代金は2兆1,874億円。
米FRB(連邦準備制度理事会)が景気を犠牲にしてもインフレ退治を優先する引き締め姿勢を示しているのではないかという警戒感から、週明けの日経平均は小動きだったが、大引けでやや上げ幅を広げた。
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