5月30日(月)のマーケット
5月27日の米国株式市場でNYダウは6日続伸。4月の個人消費支出(PCE)で、FRBが物価の目安としている、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアデフレーターが前年同月比4.9%上昇で市場予想と同じだったが、3月の5.2%上昇から鈍化し、2カ月連続で鈍化した。個人消費支出は前月比0.9%増と市場予想の0.7%増を上回った。過度なインフレ懸念が後退したことを受けて、FRBによる急激な金融引き締めが長期化しないという期待から、セールスフォースなどのハイテク株とディズニーやホームデポなどの消費関連が買われ、ボーイングやフォードも上昇。NYダウは前日比575ドル(1.76%)高の33,212ドル。ナスダックは3日続伸で、テスラやエヌビディア、アップル、アマゾンが高い。NASDAQ総合指数は前日比390ポイント(3.33%)高の12,131ポイント。S&P500指数は前日比100ポイント(2.47%)高の4,158。
先週のNYダウが9週ぶりに上昇したことを好感して、週明けの日経平均は大幅続伸となった。プライム市場では、全面高の展開となりレーザーテックが買われ、ソニーGは画像センサーとPS5の増産報道で上昇した。求人検索サイトのリクルートは米国関連として物色された。そのほか、これまでの調整が大きかったベイカレントやSHIFTといった中小型株の上げが目立った。一方、海運大手3社は利益確保の売りに押され、防衛関連の三菱重工も一服となった。タマホームは配当落ちで大幅反落。
スタンダード市場では、暗号資産事業進出のガーラは上値追いが続いた。サイバーステップは第三者割当増資による資金調達でストップ高。ホスピスを運営しているアンビスは大和証券が新規に「強気」判断を発表したことで高い。リリカラは続落、キャンドゥは配当・優待権利落ちで大幅安。
グロース市場では、メルカリやQDレーザ、JTOWERが売買代金上位で買われ、サイエンスアーツとsMedioが値を飛ばした。BuySellはSBI証券による目標株価引き上げが支援材料となり、年初来高値を更新した。一方、アクシージアやアスカネットは売られた。
チャート上では、ギャップアップとなり節目の2万7,000円を一気に上抜けた。各移動平均線も飛び越え、一目均衡表の雲抜けも達成し景色が変わってきた。上方に走る200日移動平均線(2万7,944円)が視野に入ってきた。
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注目記事 Pick up
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【最良執行方針強化で「PTS新時代」へ ジャパンネクスト証券 山田正勝社長に聞く】
日本証券新聞5月31日(火)紙面1面TOP記事掲載
夏場の金融審 作業部会の議論に注目
近年存在感を高めるPTS(私設取引システム)。先の決算発表シーズンには、「引け後発表の好決算を受けて夜間のPTS取引で急伸」といった報道が相次いだ。PTS利用のメリットと言えば、①0.1円刻みなど東証より有利な価格での執行が可能②東証立会時間以外にも売買できる――などが挙げられるが、実際に、PTSを利用する個人投資家はまだ一部に限られる。もっとも、金融庁では「最良執行方針等に関する規制」を改正し、(従来の東証オンリーではなく)取引所やPTSの提示する価格のうち、投資家にとって最も有利な価格での執行を証券会社に義務付ける方針を打ち出している。PTS業界最大手のジャパンネクスト証券・山田正勝社長(写真)に話を聞いた。
――PTSを手掛けるのは現在2社とのこと。
「当社とCboeジャパン(シーボ、旧チャイエックス・ジャパン)さんだ。大阪デジタルエクスチェンジさんも今年半ばに参入予定とされる」
――夜間取引も手掛けるのは御社だけだとか。
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今日の市況概況
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5月30日(月)☆[概況/大引け]
日経平均は587円高で、売買代金は4.3兆円に拡大。業種別上昇率上位はサービス、電機、機械
大引けの日経平均は587円高の2万7,369円、TOPIXは35ポイント高の1,922ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,552、下落銘柄数は253。出来高は16億8,174万株、売買代金は4兆3,018億円。
先週のNYダウが9週ぶりに上昇し、週明けの日経平均も続伸し、広範囲に上昇した。
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