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コラム平野憲一の相場表街道/裏街道2015年4月14日

☆平野憲一の相場表街道/裏街道 第39回 英和(9857) 今期も増収益の公算。割安

英和(9857・2部)は計測・制御機器中心に情報通信機器から産業機械まであらゆるハイテク機器を扱う総合商社。当社は本欄第15回に登場して以来2回目となる。前掲載日である昨年10月15日の寄り付きは512円。その後株価は順調に推移し、今年3月23日に835円を付けた。本欄成功例の一つである。しかし、現在は、押し目を入れて、下値支持線である25日移動平均720円に接近している。再び紹介できるタイミングと考えた。

前2015年3月期は、円安・原油安による各企業の収益改善が顕著で、停滞していた国内での設備更新投資に回復が見られる。プラント・エンジニアリング、石油化学、機械製造業、電力業界等での設備投資も堅調に推移し、主力の工業用計測制御機器の売上増が期待できる。さらに、公共投資による産業車両やメガソーラー 関連付帯機器の販売が伸長し、産業機械は第3四半期までで前年同期比47%も伸びている。

結果、通期連結売上高335億円(前の期に比べ10.0%増)、営業利益8億1,000万円(同19.6%増)、経常利益同じく8億1,000万円(同13.6%増)、純利益4億8,500万円(同28.7%増)、1株当たり利益76円60銭(同28.8%増)の、大幅増収増益の数字は十分達成できよう。場合によっては再度の増額修正も考えられる。配当も7円増配の年22円と予想されており、波に乗った当社の姿が浮かび上がる。

最近では、「提案型セールスエンジニア企業」へと変ぼうし、今2016年3月期も主力の工業用計測制御機器が順調に伸びるもようで、増収増益を続ける可能性のある有望企業だ。しかも、昨年から水準を上げたとはいえ、前15年3月期の予想PERは9.53倍で、PBR(株価純資産倍率)0.63倍、配当利回り3.03%と、まだ十分割安である。これらを考えると、3月のチャートの上ヒゲ835円は早晩取りにいくのではないか。

[本紙4月15日付1面]

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