音楽を聴く際、カセットテープ、CD、MDと経て、最近はダウンロードした音楽をスマートフォンで聴くというスタイルに定着。ところが先日友人からLINE(ライン:コミュニケーションアプリケーション)で突然Bruno　Marsの楽曲「When　I　Was　Your　Man」が送られてきました。なんでもLINE　MUSIC社(※1)のアプリ『LINE　MUSIC』を利用すると、スタンプを送るように簡単に音楽を送ることができるとのこと。早速私もアプリをダウンロード。好きな音楽を好きなだけ聴け、友達とも手軽に共有できる「定額制音楽配信サービス(※2)」の魅力にすっかりはまってしまいました。

『LINE　MUSIC』は公開2日で100万ダウンロードを突破、『AWA(※3)』も2週間で100万ダウンロードを突破など、今月末の米アップルの新サービス『Apple　Music』の開始を控え、音楽配信サービスアプリが脚光を浴び、盛り上がりを見せています。

国際レコード産業連盟(IFPI)は、2014年世界のデジタル音楽配信の売り上げが、初めてレコードやCDなど物理販売の売り上げを上回ったと発表。そのデジタル音楽配信において、ダウンロードサービスの売上高が8%減少、対する定額制サービスの売上高は39%増加という結果を受け、IFPIのフランシス・ムーアCEO(最高経営責任者)は「音楽産業のデジタル革命は新たな段階に入った」と発言。時代とともにさまざまな形へと変ぼうを遂げてきた音楽市場。日本の主力もこれから定額制音楽配信サービスへと移っていくのか、今後の展開に注目しています。

【用語解説】
(※1)エイベックス・デジタル(エイベックス:7860)、ソニー・ミュージックエンタテインメント(ソニー:6758)、LINE、ユニバーサルミュージックの4社が共同出資する合弁会社
(※2)クラウド上の楽曲データに接続するアクセス権に対価を支払うサービス
(※3)エイベックス・デジタルとサイバーエージェント(4751)の共同出資企業AWA(アワ)社開発アプリ


[本紙6月22日付1面]