2002年に福岡から上京して驚いたのが、ファミリーレストラン「ジョイフル」が見当たらない、ということでした。「ジョイフル」は大分県に本社を構え、ハンバーグやステーキなどの洋食系で低価格戦略を特徴とするファミレスチェーン。福岡に居るころ、ファミレスといえば「ジョイフル」だった私にとって、関東の人達から浴びせられる「ジョイフルって何?」と言う質問は衝撃的でした。そんな「ジョイフル」が、今年4月に満を持して赤坂に23区初出店したとのニュースを聞きつけ、福岡時代の友人たちと早速ジョイフル会を開催してきました。

なじみのある駐車場付きのロードサイド型ではなく路地裏の2階に位置し、分煙、内装はモダンな雰囲気で「やっぱ赤坂だけん、しゃれとんしゃぁね(お洒落だね)」と店内へ。入店した午後7時の段階で既ににぎわっており、10時過ぎまで常に満席状態。お客さんの年齢層は若干高めで、斜め前の席では70歳代位の女子会が、後ろの席ではお仕事帰りのお父さま方による飲み会(ジョイ飲み)が開かれていました。店員さんいわく、場所柄ビジネスマンによるモーニングとランチもかなり混み合うとのこと。確かに赤坂で530円のランチが食べられるのはお値打ち。さらに最近少なくなった分煙となれば混み合うのも納得できます。

売上高約600億円、全国に約750店舗、関東圏には既に約40店舗を展開している西の雄「ジョイフル」。他ファミレスはもちろん、居酒屋やファストフード、コンビニなどさまざまな競合がひしめき合う東京で支持を得て店舗拡大していけるのか、今後の戦略に猛烈な期待を寄せながら注目しています。

【編集委員Zのコメント】
ジョイフル(9942)は福岡証券取引所の単独上場銘柄です。株価は6月以降1,100円台の高値圏で推移。会社側は7月12日に今12月期第2四半期(1-6月)業績の大幅な増額修正を発表しています。通期は予想据え置きですが、上方修正期待は十分にあります。近い将来の東証への上場も期待材料です。


[本紙8月3日付2面]