今回こそはまとまると思われたハワイTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉は、合意先送りとなってしまった。総論賛成・各論反対の典型的な交渉案件なので、筆者は当初から、アベノミクスの主な成功例は、各論反対の無い電力改革だけになると予想していたが、直近の気運では、もしかしたらTPPも妥結できるのではないかと思われたのに、残念でならない。
アベノミクスの成果はこれからとはいえ、最近の安倍内閣支持率の低下に表れているように、日本経済も停滞気味だ。従って黒田異次元政策にますます頼ることになる。下げればすかさずETF(上場投信)を買って、下げない相場を作っている日銀が、週末注目の政策決定会合最終日に、自らマーケットを崩すことはあり得ない。
8月は相場が大きく変わるとも言われる。統計学的には何の根拠もないが、なんとなく不安で、なんとなく期待する8月立会が、3日新ポの形で始まった。
株価が上がるというコンセンサスは出来上がっていないが、下がらないというそれは定着しつつある。日銀をはじめとする公的資金が買ってくれるからだ。そして、それを裏付けるマネタリーベース(ハイパワードマネーともいう日銀が供給する通貨)は確実に増えている。これこそが異次元緩和そのものだが、直近の月末残高を列挙すると、2月278.9兆円、3月295.9兆円、4月305.9兆円、5月307.4兆円、6月325.0兆円といった具合だ。株を上げるのが国の方針だ。
北越工業(6364)はエンジンコンプレッサーのトップメーカーで、高所作業車や各種建設機械、発電機も供給している。インフラ整備や防災需要を一身に受けている。それを裏付けるように配当金が、2012年3月期の8円から、13年10円、14年17円、15年24円と驚異の伸びを示している。16年の増配予定はないが数字は順調に進んでいる。当然…。
アベノミクスの成果はこれからとはいえ、最近の安倍内閣支持率の低下に表れているように、日本経済も停滞気味だ。従って黒田異次元政策にますます頼ることになる。下げればすかさずETF(上場投信)を買って、下げない相場を作っている日銀が、週末注目の政策決定会合最終日に、自らマーケットを崩すことはあり得ない。
8月は相場が大きく変わるとも言われる。統計学的には何の根拠もないが、なんとなく不安で、なんとなく期待する8月立会が、3日新ポの形で始まった。
株価が上がるというコンセンサスは出来上がっていないが、下がらないというそれは定着しつつある。日銀をはじめとする公的資金が買ってくれるからだ。そして、それを裏付けるマネタリーベース(ハイパワードマネーともいう日銀が供給する通貨)は確実に増えている。これこそが異次元緩和そのものだが、直近の月末残高を列挙すると、2月278.9兆円、3月295.9兆円、4月305.9兆円、5月307.4兆円、6月325.0兆円といった具合だ。株を上げるのが国の方針だ。
北越工業(6364)はエンジンコンプレッサーのトップメーカーで、高所作業車や各種建設機械、発電機も供給している。インフラ整備や防災需要を一身に受けている。それを裏付けるように配当金が、2012年3月期の8円から、13年10円、14年17円、15年24円と驚異の伸びを示している。16年の増配予定はないが数字は順調に進んでいる。当然…。
著者紹介 平野 憲一(ひらのけんいち)
1970年立花証券入社、2006年執行役を経て、2014年7月独立。現在、ケイ・アセット代表。“株一筋40年”のマーケットアナリストとして鋭い分析に定評がある。メディアへの出演多数。日本証券アナリスト協会検定会員。
1970年立花証券入社、2006年執行役を経て、2014年7月独立。現在、ケイ・アセット代表。“株一筋40年”のマーケットアナリストとして鋭い分析に定評がある。メディアへの出演多数。日本証券アナリスト協会検定会員。