先日80歳を超える祖母とカジュアル衣料品店「しまむら」に行きました。「おばあちゃんにはテイストが少し若いかなぁ…」と心配していたのですが、入店するやいなや、祖母はくまなく歩き回り、楽しそうに買い物をしていました。

店内には私がイメージしていた若い女性だけでなく、子供や妊婦、祖母と同年代の女性などさまざまな人で賑わっており、その幅広い客層にまずは驚かされました。

そして、私も買い物を始めたのですが、とにかく安い!　その上、隙間なく並べられ、場合によっては“乱雑"ともとれる商品陳列に、逆に、宝探しのようなワクワク感を掻き立てられてしまい、気が付けば「掘り出し物を見つけてやる!」と店内を2周、3周としていました。

最近では、定期的にしまむらをパトロールし、安くてもおしゃれな優秀アイテムを探す「しまパト」という言葉がSNS上を賑わしているそうです。確かに「こんな安い値段で、こんなに可愛いものが買えた」というお得感を拡散、共有したくなる女心は良く分かります。

しまむら(8227)は昨年100万本を超すヒット商品となった「裏地あったかパンツ」などの機能性商品や、世界的な人気生地メーカー「ハリスツイード」をはじめとする様々なブランドとのコラボレーション商品を多数展開。最近は単に安さだけでなく、その付加価値に人気が集まり、来店客数を増やしています。

2017年2月期の連結純利益は前期比24%増の306億円と、4期ぶりの最高益を計画。今後も消費者の価値志向に対応する商品開発をして売り上げを伸ばしていけるのか注目しています。

【編集記者Yのコメント】
会社側は今期の売上高を5%増と、前期実績7%からの鈍化を見込む一方で、営業利益については16%増と、前期実績8%増からの大幅伸長を予想しています。こうして「採算性の向上」に注力する姿勢が評価されて、株価は1万5,000-1万4,000円との高値圏でのもみ合いが続きます。同社は毎月「販売状況」を発表しており、内容次第では昨年11月高値(1万5,260円)奪回に弾みがつきそうです。



[本紙5月9日付14面]