TOP  NSJアップデート  コラム  ☆竹中三佳の株Catch one’s eye Part.139 ペット同伴フライト、旅の新サービス登場
コラム2016年5月27日

☆竹中三佳の株Catch one’s eye Part.139 ペット同伴フライト、旅の新サービス登場

今、飛行機内で喫煙を行えば大問題になりますが、私が子供のころは、大人たちが機内でタバコを吸い、座席の肘置きには灰皿が設置されていました。

タバコの煙が苦手だった私にとって、1999年にANA(9202)JAL(9201)が全面禁煙を開始するまでの間、機内はなかなかにツライ場所でした。今では赤ちゃんや子供、妊婦さんが、閉鎖された狭いスペースで長時間、受動喫煙する環境は考えられませんが、ほんの十数年前まではそれが普通でした。

このように時代とともに機内環境も移り変わっていく中、ANAが愛犬と共に空の旅を楽しめる「ワンワンフライトin北海道」ツアーを行ったとのニュースを目にしました。

通常では国内線の場合、鳴き声やにおいの問題から盲導犬や介助犬などを除くペットは客室ではなく貨物室に乗せることになっています。しかしANAは「客室でペットと一緒に過ごしたい」という飼い主の強い要望を受け、旅客機内を含めた全行程を愛犬と過ごすことのできるツアーを企画。旅行代金は大人2人と犬1匹で22万2,000円と決して安くはないものの、発売開始からわずか2日で完売したそうです。

先ごろツアーを終えたANAは「ペットと一緒に旅行したいという需要は高く、今後も運航を検討したい」とコメント。もしかすると十数年後にはペット同伴フライトが普通になっているかもしれません。

2015年犬猫の飼育数は推計約1,979万匹と発表(一般社団法人ペットフード協会)されており、今後も高い需要が見込まれる「ペットツーリズム(同伴旅行)」。一足早く、国内初のペット同伴フライトという形で参入したANAはこの新しい市場をけん引していくことができるのか、注目しています。

【編集記者Yのコメント】
先ごろANAが発表したゴールデンウイーク期間中の利用実績は、国際線の旅客数が前年同期比15.3%増と絶好調。熊本地震の影響が懸念された国内線も1.7%増とプラスを維持したことが確認されました。10月からは羽田とニューヨーク、シカゴを結ぶ北米路線を、来年2月からは成田―メキシコ直行便の運航開始を発表するなど、引き続き海外路線の拡大をけん引役とする成長が期待されます。

竹中三佳さんのプロフィール
タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。


[本紙5月30日付1面]

関連記事