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コラム2016年9月9日

☆竹中三佳の株Catch one’s eye Part.153 モノから家まで、すそ野広がる「IoT」

このごろ「IoT」という言葉をよく耳にします。IoTとは「Internet of Things」の略称で、あらゆる「モノ」がインターネットとつながり、自動制御や遠隔操作を可能にするといった概念・コンセプトのことです。

最近では、外出先から家電を操作できるパナソニック(6752)の「どこでもリモコン」や、お天気をLED(発光ダイオード)ライトで教えてくれるKDDI(9433)の傘立て「アンブレラスタンド」など、スマートフォンと連携させたIoT商品が多数開発されています。

さらに先日、ソニー(6758)東京電力(9501)が業務提携を発表し、すべての住宅関連機器にセンサーを装着する「スマートホーム」の実現を目指すとするなど、IoT化の波は「家」にも広がりを見せています。

LIXIL(5938)は昨年、総額10億円の「LIXIL IoT House プロジェクト」を立ち上げ、2017年にIoT活用モデル住宅を竣工(しゅんこう)させる計画。東急(9005)ではカメラやセンサーによる帰宅確認やペットの見守り、鍵の施錠やエアコン、照明のオンオフまでを自在にコントロールできる「インテリジェント・ホーム」というサービスの提供を既に開始しています。

IoTの世界市場は年平均16.9%のペースで成長し、20年には1.7兆ドル規模に到達、25年には11兆ドル以上の経済価値を創出する可能性があると推測されています。こうした中、世界で繰り広げられる開発競争に勝利し、どの企業が頭角を現すのか注目しています。

【編集記者Yのコメント】
IoT関連銘柄のすそ野は実に広大。本文にある電気機器や住宅、通信関連企業のほかにも、センサーなど各種部品、あるいは、これを動かすソフトウエアを手掛ける会社などが存在します。汎用性が高く、株価的な反応も良いのがBeacon(ビーコン)。配線など設備不要で通信が行える仕組みのことで、関連銘柄には、昨年7月にIPO(新規上場)したアイリッジ(3917・東マ)、昨年末にわずか4営業日で株価倍増を見たアプリックスIPホールディングス(3727・東マ)などがあります。

竹中三佳さんのプロフィール
タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。

[本紙9月12日付14面]

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