【会社名】ハートコア(HTCR・米NASDAQ)
【実施日】2022/04/22(金)14:00~
【会 場】東京証券会館(東京都中央区日本橋茅場町)
【スピーカー】ハートコア株式会社 代表取締役社長 神野純孝 氏
※本テキストはハートコアが参加した「日本証券新聞主催・個人投資家向け会社説明会」での講演内容をまとめたものです。
①会社概要
①-1:今年2月にNASDAQ上場
皆さんこんにちはハートコアの神野と申します。よろしくお願いいたします。
我々は日本の会社ですが今年2月10日NASDAQに上場しました。NASDAQに上場している日本の企業は本当に少なくて、今は3社しかありません。
NASDAQの時価総額は東証の7倍ほど。「GAFA」と言われるGoogle 、Apple、Facebook、Amazonが上場する、そんなNASDAQに我々も仲間入りを果たしました。
そして「どんな会社なのか」というところですが、お客様は、ほとんど日本の会社です。「お客様を幸せにしたい」ということで「私たちは幸せ屋です」という企業理念を持って活動しています。
①-2:高い「継続率」と「成長率」
お客様は819社いらっしゃいます。日本の大きな会社様は“ほぼ”我々のお客様です。社名を出すことはできませんが、例えば、関東系の鉄道会社につきましては「地下に潜っていらっしゃる会社さん以外」、空を飛んでいらっしゃる会社様も自動車を作っている会社様も大体は当社のお客様です。
さらにすごい点が、一度お客様になっていただきますと継続して頂けること。2020年の継続率は95%、2019年は92%と、コロナの影響で止められる会社があったものの、2021年は98%に回復しています。
一度お使いいただければずっと続けていただける、そんな商品を作っている会社になりまして、 (売上高)成長率は20%から30%を数年間キープしています。
②製品&サービス
②-1:主力は「HeartCore CMS」
設立は2009年6月。従業員が47名と資料には書いてありますけども、今はもう少し増えております。
主力事業はCMS、主にホームページを管理するコンテンツ・マネジメント・システムという製品を手掛けております。当社の「HeartCore CMS」は、①セキュリティーを非常に気にされる方、あるいは、②ウェブサイトのページ数が100万超などと担当者自身でも全容がつかめない大量のコンテンツを管理する方に最適です。
事実「HeartCore CMS」は政府系機関や銀行などでも多数利用されています。なぜなら「ハッキングがされたことがない世界で唯一の製品」でして、ここ10年間まったくハッキングがございません。
②-2:DX技術は世界中で「引き合い」増
もうひとつの主力事業がDX(デジタルトランスメーション)です。いま非常に盛んな領域でして、例えば、皆さんが会社のパソコンで、あるホームページを開くと「誰が、どのページを開いたのか」ということが会社側にわかってしまう、そんな技術をいろいろな会社に提供しています。
近年これら技術は日本のみならず世界中の会社の「働き方改革」に使われています。
業務を可視化して課題を解決する「プロセスマイニング」は働き方改革の中心となる製品ですが、この領域では昨年、IBMやマイクロソフト、SAP、UiPathなどシステムインテグレーターの世界的な大手企業がこぞってこのプロセスマイニング関連企業を買収。コロナ禍によって“待ったなし”での働き方改革が、世界中で必要になってきているためです。
そして当社は日本で初めてプロセスマイニングを紹介した会社として、2019年4月の取り扱い以降、大きく業績を伸ばしている領域になります。
プロセスマイニングはサーバーに蓄積したログデータ、「何をやったのか」というログがあり、これを分析することでビジネスを可視化することができます。一方の「タスクマイニング」では、デスクトップ上で何が行われたのか、例えばExcelを使っています、メールを書いていますといった作業を分析するツールになりますから、サーバーとデスクトップ、両方をみることで高度な分析ができる、そんなツールを当社では扱っております。
あるいはRPAというロボット、ロボットといっても鉄腕アトムやドラえもんではなく、パソコンの中に入って代わりに動くことで、例えば、急落した株や値上がりした株を自動的に見つけて売買するといった仕組みも使いながら、お客様の業務の効率化を図るお手伝いをしております。
③市場環境/競合状況など
③-1:CMS市場は年18%成長が続く
CMSの市場規模については約5800億円と資料には記載していますが、1ドル100円換算ですので、現在の130円に直すと6500-7000億程度。これが年間18%程度ずつ成長を続けている、そんなマーケットの商品を我々はメインに扱っております。
CMSツールには無料のものもありますが、当社のツールは「大手企業にとってはお手軽な価格だけれども、個人には高い」といった位置付けになります。先述したとおり「ウェブサイトのページ数が多いので管理しきれない」「ハッキングを防止したい」という希望を、一度に、かつ、お手頃な価格で叶えたい大企業にとっては、機能的にもコスト的にも我々のツールしか選択肢がない状況です。
③-2:大手企業が「こぞって」利用
こうして色々な製品を扱っている当社ですが、どちらかといえば大企業のお客様が多く、とはいえまだ800社ほどにとどまることから、成長の余地は大きいだろうと考えております。
ごく一部、名前を公開してもいいよというお客様だけを資料で共有いたしますが、日本のお客様は「ダメ」という方が本当に多い。
ですから皆さん想像してください。
先ほど「関東の鉄道会社さんは、地下に潜っていらっしゃる方以外はお客様です」とお話ししましたけれども、あとは、空を飛んでいる会社も、赤とか青とかありますけれども、そういった方々にもこぞってお使いいただいています。
日本国内では圧倒的1位です。2番手にはお客が100社もいません。しかも当社はお客様がますます増えています。2番手が我々に追いつく日は、少なくとも日本国内では多分ずっと来ないと思います。もちろん可能性はゼロではありませんが、当面、来ません。
名前を出していいよという1社が西武鉄道様です。西武系の施設は全部、我々のツールで運営していただいて、鉄道のほかにバス、あとは横浜八景島にある水族館などがあり、すべての施設でお使いいただいております。
東急様も鉄道だけでなく百貨店などを含めてお使いいただいております。
③-3:国内では圧倒的ナンバーワンだが…
CMSには競合会社がいて、当社の創業時には国内に50社ほど、ひしめきあうように存在していたものの、現在ではわずか2社になってしまいました。当社が圧倒的すぎて皆さん撤退してしまい、この2社もあまり元気がありませんので、事実上、当社が競合ととらえているのはすべて外資系企業になります。
アメリカの会社です。アメリカの会社は、ものすごく大きい。例えばAdobe(アドビ)は皆さんよくお使いのPDFというものだったり、Illustrator(イラストレーター)とかPhotoshop(フォトショップ)というソフトをお作りになっている会社です。
IllustratorとかPhotoshopはお絵描きツールで、もともとはここが主軸だったのですが、こちらの会社、今ではいろいろな領域に手を出しておりまして、その一つがCMSになります。会社を買収して、そこが持っているツールを販売しているだけ、です。何1000億円もかけて買収して作り上げた規模。扱っているのは自社開発製品ではありません。お値段はひと声1億円などとすごく高いのですが、しかし、我々とコンペなどが発生すると突然8割引、9割引とくる。さすが外資系です。そんな非常に強力なライバルがいるがCMSという分野になります。
④NASDAQ選んだ理由
④-1:世界に存在をアピール
なぜNASDAQを選んだのか? よく受ける質問ですが、理由は大きく2つあります。
1つ目は日本の株式マーケットに元気が足りないこと。市場が3つになり、IPOを準備する企業はまずグロースマーケットを目指すわけですが、このグロースマーケットの改革が骨抜きになってしまっています。
我々もマザーズ上場を目指した時期がありましたが、年間100社ぐらいしか上場できない上に、無事に上場できたからといって海外で有名になれるわけではない。
しかしNASDAQに上場すると、世界中の人が見てくれます。知名度が全然違います。実際、当社も相当に知名度が上がりました。今まではアメリカで商品を売ろうと思っても「一体何者?」「当社は日本の会社で、これこれこういう商品を」といった説明が30分くらい必要だったのですが、今はひとこと「NASDAQに上場してます」だけ。ああ、なるほど、と、それほど威力は大きいです。
当社もNASDAQに上場したおかげで、Adobeさんなど競合とようやく互角に戦えるようになってきた、というのが、まず一つ目の理由になります。
④-2:資金調達は「何度でも」
2つ目は「資金」。NASDAQでは日本で上場するよりも、はるかにたくさんの資金が手に入りますから、これを惜しみなく成長に使うことができます。
日本では上場時の調達金額が平均5億円ほど。しかし上場までに2-3億円のコストがかかりますから、差し引き2億円。これで何ができるのか? 広告宣伝費でもうおしまい、でもテレビCMなんて、もう無理、といった状況です。
NASDAQは違います。当社はIPO時における時価総額が約9500万ドル(約114億円)とさほど大きくありませんが18億円ほど調達できました。
しかもこれはIPO、イニシャル・パブリック・オファリングのイニシャルとは「最初の」という意味です。日本語でIPOは「株式の新規上場」と訳されますが、実はこの認識は正しくありません。米国ではセカンド、サードと、IPO後に資金が足りないと思ったら都度、調達するのが普通なのです。
日本はイニシャルでおしまいです。NASDAQは資金調達の頻度も額も、断然に違います。
⑤成長戦略
⑤-1:時間を金で買うM&A積極的に
そんなNASDAQを選択した当社。「成長戦略」を簡単にお話ししますと、現在、企業買収を盛んに行っています。規模感や時期などはまだ詳しくは言えませんので、ここでは「盛んに行っている」「いろいろな会社と交渉中」にとどめますが、近々に発表できるかと思います。
ちなみにAdobeはこれまで100社ほど買収しました。GoogleもAmazonもみんな、ありとあらゆる企業をガッと買収することで規模を拡大しています。これがアメリカ方式です。時間をお金で買わないと大きくなれないよというアメリカで主流の成長戦略を、当社もNASDAQ上場企業として進めていきます。
⑤-2:主力CMSは「絶えず進化」
果たして当社のツールを使うと何がいいのか。優位性は何なのか。
いくつかあります。
先述したように「HeartCore CMS」は「セキュリティーが万全」、あとは、検索エンジンが入っていたりなど、機能的な優位性もいくつかあるのですが、これらを「ひっくるめて」安心して使えるということで、いまもお客様がどんどん増えている状況です。
ちょうど3週間前に新しいバージョンをリリースしました。このように当社は「HeartCore CMS」を絶えずバージョンアップしており、今回はPIM(プロダクト・インフォメーション・マネージメント)あるいはDAM(デジタル・アセット・マネジメント)という、製品情報を一元管理する機能をプラスしました。
メーカーさんの手元に1万個の商品があるとします。これをお客様に知らせるため、あるいは社内など関係者と共有するために、個別の情報、具体的には写真や動画と、価格やサイズといったあらゆるデータをひとつひとつウェブサイトやカタログに載せていく、は、かなり大変な作業になります。この写真は広告に、こっちはホームページで、この動画はテレビCMに使おう、などと個別に判断・管理するのではなく、すべてのコンテンツを1カ所に置いて自動的に管理する、これがPIM/DAM機能になります。
そんなPIM/DAM機能にバージョンアップで対応するなど、お得に使える「HeartCore CMS」は現在650社にご利用いただいていますが、そのほかの商品をお使いいただいているお客様も含めると819社あり、ここにまんべんなく広げていこうという取り組みを始めたところ、思惑通りにどんどん売れ始めています。
⑤-3:新規「IPOコンサル」既に受注あり
もう1方の領域であるDXにつきましても、働き方改革のツールとして進化している領域ですので、こちらも引き続き対応していきます。
加えて最近おもしろいことを始めました。
先ほどお話ししたように東証のグロースマーケットは少し元気がありません。そして私の友人たち、たとえばピザで有名な会社も10年かけてマザーズ上場を目指しているわけですが、その間は監査法人や証券会社に手数料を年間5000万ほど支払い続けています。10年間で5億、ずっと払い続けているのに、いまだに上場できていない。本当に大変です。
ですので、マザーズだけじゃないということ、NASDAQという道があることを日本のベンチャーの方々にお伝えしたいと考えました。
ベンチャーのエグジットは現在、上場または企業売却の二択しかなく、売却ならばある程度の価値がつくものの、上場は、近々IPO直前のロードショー(機関投資家向け会社説明会)が始まる会社のケースですと、時価総額が売上の2倍ほどしか付かない状況。コロナ禍以前ならば20倍くらい付いたであろう会社にもかかわらず、それほどの価値しか得られないのですから、もはや、何年間も苦労して上場する意味はだいぶ薄れてきたように思います。
ちなみに米国市場には中国の企業が200社以上も上場していますが、日本はたった3社のみ。そして中国企業は米国で資金調達を行いながらも、その資金をゴソッと中国に持ち帰って無茶苦茶に成長しています。皆さんも中国の成長率はご存知かと思いますが、このような具合にお金を有効活用しているのです。
しかし日本は長らくそれができませんでした。誰もNASDAQに行く方法を知らなかったのです。
上場を専門とするコンサルタント会社があり、かつて私が彼らに相談した際には「上場まで2年、4-5億かかる」と言われました。念のため「これまでNASDAQに上場させた企業はありますか?」と尋ねると「まだです」とのこと。驚きました。まるで宇宙に行ったことのない人間が月に行くトレーニングを指導しているようなものです。
やり方が間違っているのです。ちなみに私は準備期間たったの半年、コストは東証よりも高いものの2億円で上場することができました。巷でウワサされている4億、5億というのは嘘です。しかも2億はキャッシュアウトせず株式を売った時に手数料が差し引かれて入金されます。
世の中にはこのようなウソが横行していて、これによってNASDAQ上場をあきらめている会社が山ほどあるのです。それを私は解決するべくIPOのコンサルタントを始めました。日本の会社をたくさんNASDAQにお連れしたいという思いで活動をスタートしたところ、既に2社、9月と10月に上場予定の案件が固まっております。
手数料は5000万円。上場を希望する企業がこれを支払ったとしてもコストは1億円程度で済むような枠組みにしております。代わりに、上場したら3%の株をくださいという契約に、時価総額100億円で上場したら自動的に3億円が入る、という契約になっております。
想像してください。既に固まっている2社が上場したら、売上と利益がどれくらい増えるのか。ハートコアってものすごく儲かるよねということをご理解いただければと思います。
⑥まとめ/ハートコアの魅力3点
先述しましたように、当社の商品の継続率は95%という高さ、そして、市場シェアが大体40%ほどあり、年間の(売上高)成長率20%をキープしています。去年は26%ほどでした。今年は35%ぐらいになる予定です。
当社は第1四半期が102%という結果、残念ながら、こちら、監査法人とのやりとりで少し減額になる可能性がありますので暫定的、最終的には5月12日に発表させていただきますけれども(※)、売上高は右肩上がりになっていて、去年は約12億円でした。
キャッシュも増えました。資料には16.9億円と書いてありますが、足元では円安効果もあって18億円ちょっとあります。借入金が3億円ありますが差し引きすると黒字です。時価総額は58億円くらいあるものの、私からすると「もっとあってもいい」と思います。アンダーバリューの際たる株だろうと。
そして新規事業のIPO支援。いろいろな企業をNASDAQに連れていきたい、そんな想いで始めた事業ですが、足元では既に2社から受注。おそらく来期は10社から20社ほどカタチにできるものと考えています。ゆくゆくは100社。これを実現させるためにも現在は「人」を押さえるべく企業の買収を進めております。
(※)2022年3月期第1四半期の連結売上高は$2,276,001(日本円2.64億円相当)
⑦会場参加者からのQuestion
Q1:
社長が大変エネルギッシュにお話しされていましたので、第1印象として好感を持ちました。そこで、社長の起業される前のご経歴と、ビジネスパーソンとして今までで最大の失敗、これをどうやって乗り越えたかというお話をいただけると幸いです。よろしくお願いします。
私は大学を卒業して自衛隊に入りました。航空自衛隊でパイロットとして空を飛んでいましたが、辞めて次にというタイミングでバブルが崩壊。就職がむずかしかったこともあり
自分で会社を始めて2年ほどして出会ったのがスノーボードでした。当時まだ国内では滑れませんし(存在を)知られていないという時代でしたが、私はこれに惚れ込みまして、日本でスノーボードを普及させる活動をかなり頑張ってやりました。
結果、仲間と立ち上げた会社がスノーボードのリーディングカンパニーとなりまして、まあ非常に儲かったんですけれども、これが20歳代後半でして、皆さん若いときに大金を持ってもロクなことはないですよね。フェラーリ買ったりマンション買ったりクズ人間の典型のような状態でいたところ足元をすくわれてしまいまして。会社倒産させてしまったことがビジネスパーソンとしての一番の失敗です。
しかし私は破産するのが嫌だった。私を信用してお金を貸してくれた皆さんにお金を返さなければという強い思いがありましたので、8億円の借金を返すためにもサラリーマンではなく、会社を作っては売却するを繰り返し、返済までに約10年を費やしました。
やっと自由の身になったとき、もう起業はしんどいと考えて外資系IT企業からの誘いに応じてサラリーマンになったところ、そこで出会ったビジネスが現在のハートコアの大元になりました。大企業向けにソフトウェアを販売している企業で6年半、その後、独立してハートコアを立ち上げて、現在に至ります。
こうした経緯から、私が常に思っているのは「お客様のこと」。お客様の目線で、お客様に幸せになっていただくために、私たちはできる限りのことをやりましょうというスタンス。これを貫くことで、結果、自分がいくら苦しくなってもうまくいく、そんな考え方でおります。
Q2:
主力事業がCMSだということは頭にあるものの、ツイッターに「オンライン見学会」というものが紹介されていて、意外に感じました。
VRって皆さんご存知ですか?フェイスブックが名前を変えてメタになりましたが、その元となっている「メタバース」というものがすごく流行っています。これは「仮想空間」でいろいろやりましょうというものなんですけれども、当社はこの仮想空間にかなり投資をしています。
2020年、ちょうどコロナが始まったときに、人がお買い物に行けなくなってしまい、ならばホームページで買い物しようとしたところ、お目当ての、自分の欲しいものしか買うことができなくなった。しかし皆さん、100円ショップにコップ買いに行ったのに、帰るときには山盛りの荷物を抱えている、そんな経験はありますよね?
お店に行くと不要なものまで欲しくなる、「顧客体験」といいますが、これは、お店に行かないとダメなんです。ECサイトだとお目当てのもの「以外」は、何があるのか分かりません。ただ、それではやっぱりお店にとってもお客様にとっても良くないよねということで、この仮想空間を主軸とした商品、つまり、自分がお店に行ったのと同じ経験ができる、そんな「空間を提供する」商品を販売しています。
「そんなこと今日の資料には書いてないじゃないか」とお叱りを受けるかもしれませんが、この件については6月あたりに大きな発表をさせていただく予定です。世界唯一、世界初の製品に関するリリースができるかと思いますので、それまでは開示できないという事情がございます。
Q3:
本当に楽しい話をありがとうございました。神野社長はどこで英語力を身につけられたのですか?これからNASDAQへ日本企業を連れていくとのことで、それら企業でも英文での資料開示が必須になると思うのですが、そのあたりのお考えをお聞かせください。
私は英語が大嫌いでございまして中学校の時にはテストで30点以上取ったことはありませんでした。I, my, me mineと主語を変えなければなりませんが、私は学校の先生にこう言い続けていました、「俺は俺なんだよ」と。
それくらい嫌いだったんですけれども高校生の時に、まあ簡単に言うと可愛い女の子が留学生として来たわけですよ。その子と話をしたいという思いが英語を勉強するきっかけになりました。その後は海外旅行が大好きでしたので一生懸命に勉強をして話せるようになりました。100カ国ほどいった海外では常に1日300円程度の予算で旅をしていて、ホテルでの価格交渉をするなどして堪能になっていきました。
ちなみに当社がNASDAQにお連れしようとしている会社も英語はまったくできない方が多く、当社が開示資料をお作りさせていただいております。弁護士や監査法人、証券管理委員会との折衝なども当社が代行させていただきますので、企業側は日本で上場するのと同じように日本語で資料を作っていただき、日本語でプレゼンしていただければOKといった組み立てにしております。
Q4:
「HeartCore CMS」って初めて聞いたんですけど自社開発ソフトですか?それとNASDAQ上場の目的でもある日本以外のクライアントは今どれくらいいるのですか?最後に日本上場の可能性は?インターネットイニシアチブは最初にNASDAQに上場しましたが、その後にとりやめて日本で上場しました。
「HeartCore CMS」は、もともとはイギリスのツールでしたが、今は100%自主開発に切り替えております。
続いて米国のお客様ですが、残念ながらまだいらっしゃいません。ただ、米国には支店をひとつ作り、スタッフも営業2名、マーケティング4名を置きましたので、年内には何社か出てくるのではないかと期待しております。
日本での上場の可能は、ないとは言えませんが、今のところはまったく考えておりません。
友人がグロース市場で上場しているのですが、創業から約10年経った現在まで一度も黒字を出したことがない。そんな会社がなぜ生き残っているのか。上場しているから、なんです。東証は投資家保護のためにもいったん上場した会社は退場させないと言っていますが、そんなマーケットが健全なのか?と。
もしも日本の株式の市場が真に改革されたグロースマーケットになったならば、日本で上場することにメリットを感じるという時代が来れば、ありえるかもしれませんが、今は、我々はNASDAQにフォーカスをさせていただき、逆に日本の会社さんをどんどんお連れしようと考えております。
Q5:
稀代の詐欺師?! かつては孫さん永守さん、ニトリの会長もそのように言われていましたが、神野社長もお話が上手でいらっしゃるので、是非ともツイッターなどSNSで情報発信してほしい。
アドバイスありがとうございます。もともとは東証マザーズ上場を目指していたのですが、その際には東証がネガティブだったこともありSNSは避けていたという事情があります。
ただ米国に上場しましたので、そろそろ必要だなということは十分わかってはいるものの、実は私、昼間は日本時間で働き、夜は米国時間で働いておりまして、朝の4時から6時半までという就寝時間、この中で対応しなければならないということで、今は手が出せないというところもあります。しかし今後は秘書を入れて私の仕事を分散するなどして始めたいとは考えております。