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IPO2023年7月25日

IPO社長会見 トライト 医療福祉人材事業のリーディングカンパニー

トライト(9164・G)が7月24日、グロースに新規上場した。医療福祉業界で人材事業を手掛ける。初値は公開価格を5・5%下回る1133円。上場当日の記者会見で笹井英孝代表取締役社長=写真=が語った内容のポイントは次の通り。

介護、保育はシェア1位……日本は超高齢社会に突入している。介護業界では2040年に介護人材が80万人不足すると試算されている。医療福祉業界が直面している労働力不足や生産性向上といった社会課題の解決を使命として、介護、看護、保育の専門職の人材紹介、採用支援を行っている。医療福祉人材領域は成長市場で、当社のサービスは法人、求職者から選ばれるリーディング企業と自負している。介護、保育ではシェア1位、看護では2位となっている。04年の創業以降順調に成長してきた。直近5年では売り上げの年平均成長率20%以上、営業利益率17・8%になっている。新型コロナで特に介護業界の求職者心理が少しアクティブでなくなったが、5類に変更になり、人の動きも出てきた。

キャリアアドバイザーが最適なマッチング……当社の強みの一つは全国約1500人のキャリアアドバイザーによる求職者、契約施設に対する一気通貫のコンサルテーション力。キャリアアドバイザーが登録者に対しきめ細かな日々のフォローを進めるとともに、施設側にも要望を直接聞いたうえ、最適なマッチングを行う。これにより、早期成約を実現でき、初回の登録者へのコンタクトから平均約19日で内定につなげている。また、全国170万人の登録求職者、7万人の契約施設という豊富なデータベースに加え、医療福祉の人材需要の高い地方にも注力しており、全国28都道府県に支社を展開している。昨今では施設の採用プロセスが多様化していることから、当社のプラットフォーム上で直接採用を行うダイレクトリクルーティング型採用支援サービスも開始し、施設が直接スカウトできる。

デジタル領域にも進出へ……当社はこれまで人材紹介、採用支援サービス中心だったが、昨年より業務効率化を目的とするICTソリューションの提供、ICT人材の育成、派遣サービスも開始した。今後もICTソリューションで得られる生体情報や介護の情報など医療福祉現場の各種データを利活用することで、医療・介護データに基づく要介護レベルの抑制や疾病予防、施設利用者のQOL向上へのソリューション提供も実現したいと考えている。医療福祉業界で施設とのつながりを活用した、人材紹介・採用支援以外の新規領域にも注力していく。

M&Aで新規事業を加速……そのためにM&Aも積極的に展開している。21年にはHRテック企業の「HAB&Co」、22年に保育士・幼稚園教諭に特化した転職サービスの「WELKS」、足元6月は介護・医療領域のICTに特化した「BRIGHTVIE」を買収した。今後も新規事業の加速のためのM&Aを実施していく。

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