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IPO2015年3月16日

☆新規上場紹介 sMedio(3913) 3月27日、マザーズ。ワイヤレス環境の普及追い風

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ソフトウエアの開発、販売を手掛けるsMedio(3913)が3月27日、東証マザーズに新規上場する。開発拠点である上海、台北の100%子会社人員や役員を含め総勢55名。アクティブな顧客は国内で、東芝、富士通、シャープ、海外で、米マイクロソフト、HP、台湾エイサーなど。過去にはKDDIや、ソフトバンクモバイルなどとも取引がある。

リコーの開発部門を経て、海外営業部時代に米国のシリコンバレーで勤務した田中俊輔社長が、「アジアを代表し、世界で通用するソフト企業を作る」との思いから2007年に起業した。米国の巨大なソフト産業に対し、日本企業は下請けに甘んじてきたためだ。「開発はアジア、市場は世界」がコンセプト。

当初は、ブルーレイ再生製品を主力とし、08年のシャープ「アクオス」を皮切りに、各社製品への採用が広がったが、12年には、駆け込み需要の反動からデジタル家電不況に陥り、同分野の需要が急減。一方で、ワイヤレスのソフトウエア環境へのニーズが急拡大。ウィンドウズ8のリリースに合わせ、ワイヤレスコネクティビティ関連製品である「sMedio True Link+」の採用が急拡大。13年12月期から収益急回復をたどり、前期は売上高、営業利益とも過去最高益更新となった。海外売上比率は40%以上。

ワイヤレスコネクティビティ関連製品とは、スマートフォン、タブレット、パソコン、テレビ、カーナビ、プロジェクターなどを無線でつなげるソフトウエアで、多種多様な用途に対応できるもの。「sMedio True Link+」は、既に東芝、富士通、米HPなどに採用され、前期の収益に貢献したが、昨年開発した「sConnect!」「pConnect!」「sMedio TV Suite」も一部採用が決まるなど今期の貢献が期待される。(A)

概 要
事業内容マルチメディア、ネットワークに関する技術を中心としたソフトウエアの開発および販売
本社東京都中央区日本橋本町 1-9-4
代表者田中俊輔
設立2007年3月
上場前資本金2億5,465万2,000円
発行済株式数(上場時)172万7,728株(上場時)
筆頭株主Lo Li-Chun(上場前 23.26%)
公募株式数168,400株
売出株式数209,100株(オーバアロットメント 55,000株)
初値4,000円(58.7%高)
公開価格2,520円(3/19)
ブックビル仮条件2,400~2,520円 (3/11)
ブックビル期間3月12日~3月18日
引受証券SMBC日興(主幹事)、いちよし、SBI、岩井コスモ、東海東京、みずほ、マネックス

業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2012/6554百万円△61百万円△125.46円-円
2013/12769百万円58百万円42.30円-円
2014/12(予想)1,228百万円301百万円116.46円-円


[本紙3月17日付2面]

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