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IPO2015年5月26日

☆新規上場紹介 スマートバリュー(9417) 6月16日、JASDAQ。創業87年目のクラウドサービス提供会社

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スマートバリュー(9417)が6月16日、JASDAQに新規上場する。

1928年に自動車向けバッテリー製造輸出と電装品の販売を行う「堺バッテリー工業所」として創業した。その後、自動車電話の販売・取付業務を開始。これが派生して94年10月よりNTTドコモ(9437)の販売代理店「ドコモショップ」の運営を開始したことで、現在の主力事業の1つである「モバイル事業」が立ち上がった。大阪府堺市で5店舗、岸和田市で1店舗を運営。単なる携帯電話販売にとどまらず、デバイスやアプリなどと組み合わせるなどして、総合的なICT(情報通信技術)サービスの提供を目指す。

もうひとつの柱は「クラウドソリューション事業」。「情報技術の発展で社会の人々の生活が変革する」との考えから、96年4月にインターネットサービスプロバイダ事業を開始。現在は「地域情報クラウド」「モビリティ・サービス」「クラウドプラットフォーム」と3つの領域で事業を展開している。

「地域情報クラウド」では自治体や公的機関向けにプラットフォーム「SMART L-Gov(スマートエルガブ)」を提供。地域住民向けに防災・防犯、ゴミ出し、子育てなどの情報提供を行うアプリケーションや、緊急情報の一斉伝達などの仕組みを提供している。

「モビリティ・サービス」では創業時より培った自動車関連技術を生かし、商用車向けソリューションを提供。カーナビやドライブレコーダーなど車載機器の販売を軸に、これらをインターネットにつなぐことで安全運転の確保や効率運行をサポートするテレマティクスサービスを手掛ける。

「クラウドプラットフォーム」では大阪府内に2カ所のデータセンターを設置。サーバ構築からネットワークの運用までをワンストップで対応する。

国内クラウド市場は2018年に1兆8000億円と5年間で2.9倍となることが見込まれており、クラウド対応を最優先したシステム構築「クラウドファースト」の流れは今後も続くとみられる。加えて10月から本格始動するマイナンバー(社会保障・税番号制度)制度、世の中に存在するあらゆるモノに通信機能を持たせてネットワークでつなぐM2M/IoTの普及も同社業績の追い風になりそうだ。(Y)

概 要
事業内容自治体向けクラウドサービスなどの提供および移動体情報通信機器の販売
本社大阪府大阪市西区靭本町 2-3-2
代表者渋谷順
設立1947年6月
上場前資本金1,000万円
発行済株式数(上場時)108万株(上場時)
筆頭株主渋谷一正(上場前43.53%)
公募株式数280,000株
売出株式数60,000株(オーバアロットメント 51,000株)
初値7,030円(4.4倍、17日)
公開価格1,580円(6/8)
ブックビル仮条件1,500~1,580円(5/28)
ブックビル期間6月1日~6月5日
引受証券大和(主幹事)、みずほ、岩井コスモ、エース、マネックス

業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2013/66,087百万円127百万円646.80円-円
2014/66,370百万円149百万円107.97円-円
2015/6(予想)6,421百万円203百万円163.80円25円

[本紙5月27日付2面]

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