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IPO2015年6月11日

☆新規上場紹介 ナガオカ(6239) 6月29日、JASDAQ。エネルギーと水を支える「スクリーン」メーカー

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ナガオカ(6239)が6月29日、JASDAQに新規上場する。

「エネルギー」「水」と、人間生活に不可欠な2分野のインフラにかかわる製品を製造販売する。現在の主力は「エネルギー」関連事業で手掛ける「スクリーン・インターナル」という、石油精製および石油化学プラントの内部で使われる格子状の大型金属装置。プラントの心臓部ともいえる、化学反応を引き起こす「反応塔」内で使われ、600-800度と超高温かつ高圧力などの過酷な環境下にも耐え得る特殊な製品だ。

スクリーン・インターナルは「プロセス・オーナー」と呼ばれる、プラントの製法特許などを有する企業から認められた「認証サプライヤー」にのみ製造権が与えられ、認証サプライヤーは同社を含めて世界に2-4社しか存在しない。国内では1社だけで、プラントの建設を望むオーナーがプロセス・オーナーを決定した段階で、同社が見積もり依頼を受けることが確定するという具合に、プラント製造における「上流」に位置することが最大の強み。40年以上にわたって同社製品は大きなトラブルを起こすこともなく、プロセス・オーナーと良好な関係を維持している。

このようなエネルギー分野での経験を活かし、近年は「水」にも参入。スクリーンを地中に埋めて水をろ過し、飲料用や工業用として利用する、新しい取水の仕組みを国内外で提供している。

その特徴は「取水効率の高さ」。取水装置にはいくつかの種類があり、これまでは数100mほど竪穴を掘って、コンクリートで内部を固めた後に、地下にポンプを置く「深井戸」が主流だった。これに対して格子状の同社スクリーンは、取水効率が高いため、掘削深度を5-6m程度とごく浅くすることができる。

そのほかにも目詰まりをしないため耐用年数が長い、コンクリートに比べて軽量のため作業がしやすいなどメリット多数。そのため国内では、公益社団法人日本水道協会が定める企画に適合した製品とのお墨付きを与えられており、今後は更新需要が表面化し始めている水道施設の需要を大きく取り込むことが見込まれている。

現在は薬品を使わない水ろ過システムの「ケミレス」、海水ろ過システムの「ハイシス」などスクリーンをベースにした、世界に類を見ない新技術を開発中。加えて、これまではスクリーンの販売だけを手掛けたが、今後は据え付けやメンテナンスまで対応して業務・業容拡大を図る。人口増加に伴う水不足が地球レベルで懸念される中、関心を集めそうだ。(Y)

概 要
事業内容石油精製・石油化学プラント用の内部装置、取水用スクリーン、水処理装置の製造販売、高速海底浸透取水システム装置の研究開発
本社大阪府泉大津市なぎさ町 6-1
代表者三村等
設立2004年11月
上場前資本金5億2,975万円
発行済株式数(上場時)205万1,000株(上場時)
筆頭株主ハマダ(上場前22.85%)
公募株式数300,000株
売出株式数100,000株(オーバアロットメント 50,000株)
初値2,250円(40.6%高)
公開価格1,600円(6/19)
ブックビル仮条件1,440~1,600円 (6/11)
ブックビル期間6月12日~6月18日
引受証券SMBC日興(主幹事)、野村、みずほ、岡三、岩井コスモ、東洋、エース

業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2013/64,820百万円329百万円129.74円-円
2014/66,357百万円243百万円103.54円-円
2015/6(予想)5,812百万円379百万円131.42円-円

[本紙6月12日付2面]

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