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IPO2016年2月8日

☆新規上場紹介 ヨシムラ・フード・ホールディングス(2884) 「食品」に特化した中小企業支援会社

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ヨシムラ・フード・ホールディングス(2884)が3月4日、マザーズに新規上場する。

食品の製造・販売を行う日本全国の中小企業の支援・活性化を目的として創業。資金も人的資源も乏しい中小企業同士が手を組み弱点を補い合う「プラットフォーム」作りを進めている。

大きな特徴は「食品」に特化したこと。業界特有の商習慣やリスクなどの知見を効率良く吸収、目利き力を高めるなど、独自のノウハウを積み上げている。

2008年12月に篠崎屋(2926・2部)より譲り受けた横浜名物シウマイ製造・販売会社の楽陽食品を皮切りに、宮城県の特産品「温麺(うーめん)」の白石興産、具材一式がそろった「鍋セット」を全国の生活協同組合向けなどに販売するジョイ・ダイニング・プロダクツ、岩手県の日本酒メーカーの桜顔酒造、業務用冷凍食品を手掛けるオーブン、ピーナッツバターのダイショウ、船上で急速冷凍したまぐろを扱う雄北水産との製造7社と、これら食材の販売を手掛けるヨシムラ・フードとの計8社を傘下に持つ。

日本食は世界的にも注目が高まっているものの、少子化など構造的要因から、国内市場は縮小傾向にある。加えて、食品産業は事業所数や雇用者数などの面で1990年代から一貫して国内最大産業であるにもかかわらず、99%を中小企業が担うとの課題を抱えている。経営者の高齢化など後継者問題とも相まって、結果、単独では優れた商品や技術を生かし切れずにいるといった企業は少なくない。

とはいえ、規模が小さい会社を大手企業が飲み込むことは難しく、また、単独での成長が見込みにくいことから、投資ファンドが受け皿になることも難しいといった、非常に悩ましい状況が存在している。そこに着目したのが、大和証券やモルガン・スタンレー証券など金融畑出身で同社創業者の吉村元久氏だった。

今回の上場で得た資金は包装用機械やオーブンなど調理機、冷蔵・冷凍庫など既存子会社の設備投資に充てるとのこと。例えば楽陽食品では14年末に餃子の自動製造機を導入してチルド餃子の販売を開始。関西、関東圏での販売が順調に拡大しているという。

概 要
事業内容食料品などの製造・販売業を行うグループ会社の経営管理およびそれに付帯する業務
本社東京都千代田区内幸町2-2-2
代表者吉村元久
設立2008年3月
上場前資本金9億2,684万円
発行済株式数(上場時)434万8,799株(上場時)
筆頭株主吉村元久(上場前43.95%)
公募株式数300,000株
売出株式数0株(オーバアロットメント 45,000株)
初値1,320円(1.5倍)
公開価格880円(2/25)
ブックビル仮条件820〜880円(2/16)
ブックビル期間2月18日~2月24日
引受証券大和(主幹事)、むさし、みずほ、SMBCフレンド、SBI、髙木、水戸、三木

業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2014/210,598百万円301百万円45.03円-円
2015/211,377百万円237百万円60.94円-円
2016/2(予想)12,672百万円319百万円108.78円-円

[本紙2月9日付2面]

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