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IPO2016年2月25日

☆新規上場紹介 イワキポンプ(6237) 老舗「ポンプ」開発・製造・販売会社

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イワキ(銘柄名:イワキポンプ、6237)が3月18日、東証2部に新規上場する。

1956年の創業以来「ポンプ」と周辺機器の開発・製造・販売を続ける同社。国内のみならず世界15カ国に18社の関係会社を設立し、あらゆる業界にポンプを提供している。

ポンプは薬液などを安全かつ正確に移送させる機器のことで、同社の製品ラインアップは60以上。「ポンプのデパート」との異名を持つ。加えて年間生産能力80万台以上と、こちらも業界最大規模を誇る。

背景には、同社が「開発」を最重要テーマに掲げていることがある。国内従業員の2割が技術者で、彼らは日々、顧客から求められる難度の高い仕様を実現するべく新製品の開発に携わる。結果、多品種少量生産体制との顧客ニーズをくまなく拾うスタイルを確立した。

ポンプには、羽根車を磁力で動かすことで液漏れの原因となる駆動軸を排除した「マグネットポンプ」、飲料水や薬剤の加工、貨物船のバラスト水の処理などに使われる、適量注入を目的とした「定量ポンプ」などがある。現在の主力はマグネットポンプで、売上高の3割超を占める。ちなみにマグネットポンプは半導体や液晶、医療機器などの製造過程における薬品処理の際に使われている。

余談だが、同社は2015年の大ヒットドラマ「下町ロケット」と深いかかわりがある。主人公たちが取り組む心臓人工弁「ガウディ」の開発で用いられた機器こそが、同社が実際に開発した「ラボハートNCVC(補助人工心臓用耐久試験装置)」だった。同社はドラマの舞台となった佃製作所さながら、日本のモノづくりを長らく支える立役者といえる。

概 要
事業内容化学薬品などの薬液移送に使用されるケミカルポンプおよびポンプ専用コントローラなどの周辺機器の開発、製造、仕入および販売(輸出入を含む)
本社東京都千代田区神田須田町2−6−6
代表者藤中茂
設立1956年4月
上場前資本金3億8,000万円
発行済株式数(上場時)739万4,370株(上場時)
筆頭株主イワキ産業(上場前 15.49%)
公募株式数600,000株
売出株式数0株(オーバアロットメント 90,000株)
初値2,050円(2.5%高)
公開価格2,000円(3/10)
ブックビル仮条件1,900〜2,000円(3/1)
ブックビル期間3月3日〜3月9日
引受証券大和(主幹事)、SMBC日興、三菱UFJモルガン・スタンレー、いちよし、エース、丸三、SB


業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2014/321,535百万円1,576百万円121.44円10円
2015/322,799百万円1,506百万円151.60円15円
2016/3(予想)24,544百万円2,033百万円225.69円78.8円

[本紙2月26日付2面]

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