TOP  NSJアップデート  IPO  ☆新規上場紹介 フェニックスバイオ(6190) 製薬会社向け実験用ヒト化マウス生産
IPO2016年2月29日

☆新規上場紹介 フェニックスバイオ(6190) 製薬会社向け実験用ヒト化マウス生産

※→IPOカレンダー2016/→新規上場紹介/→ブックビル大作戦/→IPO診断/→IPO社長会見

フェニックスバイオ (6190)が3月18日、マザーズに新規上場する。

2002年に広島大学発バイオベンチャー企業として創業。当初は毛髪再生療法の事業化を目指したが、現在はもう1つのシーズである「PXBマウス」を用いた医薬品開発の受託試験サービスを手掛ける。

PXBマウスとは、肝臓の70%以上がヒトの肝細胞に置き換えられたマウスのこと。現在は製薬会社がC型肝炎やB型肝炎向け抗ウイルス薬の開発の際に、安全性や有効性を初期段階で確認するために用いる。同社では製薬会社に代わって医薬候補物質をマウスに投与、結果をフィードバックしている。

07年よりマウスの生産を開始して、15年3月期は毎月250-300匹ペース、年間3,500匹以上のマウスをコンスタントに生産している。利用は外資系メガファーマが中心で、16年3月期第3四半期時点では売上高の18%をスイス・ロシュ社が占める。

メガファーマの大多数が生産施設を構える米国に、同社は09年に営業拠点を開設。さらに、今回の上場で得た資金でマウスの現地生産・販売体制を整えることを目指す。

また、現在の主力は肝炎向けだが、近年は有効性の高い肝炎治療薬が開発されていることもあり、5-6年後のピークアウトが見込まれている。そこで同社は「DMPK/Tox」試験に着目。薬物がヒトの体内に取り込まれた後の化学反応や体外排出までの過程を見る試験のことで、薬物代謝をつかさどる肝臓に強みを持つ同社ならではの新展開が期待される。

概 要
事業内容PXBマウスを用いた受託試験サービス
本社広島県広島市鏡山3−4−1
代表者藏元健二
設立2002年3月
上場前資本金18億3,009万円
発行済株式数(上場時)282万6,800株(上場時)
筆頭株主三和商事(上場前 40.3%)
公募株式数300,000株
売出株式数110,000株(オーバアロットメント 61,500株)
初値2,350円(2.1%安)
公開価格2,400円(3/10)
ブックビル仮条件1,800〜2,400円(3/2)
ブックビル期間3月3日〜3月9日
引受証券SMBC日興(主幹事)、野村、藍澤、中銀、ひろぎんウツミ屋、SBI

業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2014/31,152百万円50百万円51.63円ー円
2015/3881百万円62百万円22.72円ー円
2016/3(予想)1,184百万円160百万円53.24円ー円

関連記事