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IPO2016年6月2日

☆新規上場紹介 ソラスト(6197) 「医療関連受託事業」と「介護・保育事業」

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ソラスト(6197)が6月29日、東証(所属部未定)に新規上場する。

前身の日本医療事務センターは、日本初の医療事務教育機関として1965年に創業。現在は全国1,500以上の医療機関から診療報酬請求や受付・会計など事務全般を受託する「医療関連受託事業」と、訪問・通所介護や各種老人ホームなど介護関連施設、福祉用具販売・レンタル店などを運営する「介護・保育事業」の2事業を展開する。主力は前者で売上高の8割超を占める。

言うまでもなく医療・介護サービス業界は慢性的な人材不足状態にある。例えば病院。医師と看護師の確保が最優先されるため、事務方スタッフの採用・管理までには手が回らず、同社のような人材会社の活躍余地も高水準が続いている。

同社は現在業界シェア3割程度で第2位との位置にある。ただ、2014年春に立ち上げた「キャリアセンター」が奏功して、足元の採用人数は年間6,000人以上と、業界屈指の人材量を蓄えている。一般的にはとりわけ介護領域での人材不足が深刻で、競合企業が運営する施設利用者数は前年同月比マイナスが続く。一方、豊富な人材で積極出店が可能な同社は毎月10%弱のプラスを維持している。

従来、医療・介護系人材会社は有料の資格取得講座を開催することで手間もコストもかけずに人材を集めていたが、同社はこれを廃止。代わりに全国44カ所に「キャリアセンター」を置き、登録人材に向けた教育の提供のみならず、就業管理などに注力することとした。

結果、同社の営業利益率は11年3月期の7.7%から16年3月期には9.6%にまで大きく改善。会社側は今後、AI(人工知能)を導入するなど「キャリアセンター」の高度化を進めて、さらなる利益率改善を図るとしている。

なお、日本医療事務センターはかつて東証2部に上場していたが、12年4月に米ファンドのカーライル・グループらによりMBO(経営陣の参加する企業買収)されている。

概 要
事業内容医療関連受託事業、介護・保育事業など
本社東京都港区港南1-7-18
代表者石川泰彦
設立1968年10月2日
上場前資本金3億円
発行済株式数(上場時)28,270,200株(上場時)
筆頭株主シージェイピー・エヌ・シー・ホールディングス・エル・ピー(上場前44.57%)
公募株式数0株
売出株式数9,835,000株(オーバーアロットメント1,475,000株)
初値1,222円(6.0%安)
公開価格1,300円(6/21)
ブックビル仮条件1,270円~1,400円(6/13)
ブックビル期間6月14日〜6月20日
引受証券SMBC日興(主幹事)、野村、みずほ、大和、いちよし、岩井コスモ、SBI、マネックス
 
業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2015/360,181百万円2,673百万円 51.35円122.09円
2016/363,070百万円3,308百万円70.51円35.39円
2017/3(予想)66,391百万円3,508百万円81.82円41.00円


[本紙6月3日付2面]

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