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IPO2016年8月16日

☆新規上場紹介 デジタルアイデンティティ デジタルマーケティング&アプリ開発

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デジタルアイデンティティ(6533)が9月14日、マザーズに新規上場する。

ユーザーの検索ワードと関連性の高い広告をインターネット上に表示させるリスティング広告、あるいはウェブサイトの一部として埋め込まれたディスプレー広告など、いわゆる運用型広告を主軸とした「デジタルマーケティング事業」と、スマートフォン向けアプリの企画・開発・販売を手掛ける「ライフテクノロジー事業」との2事業を展開する。主力は前者で全体売上高の90%超を占める。

2009年6月にウェブサイト制作会社として中村慶郎社長を含む4人で創業すると、翌年、検索エンジンから自社サイトへの訪問者を増やすSEM(サーチ・エンジン・マーケティング)会社のビズスタイル社を買収。以降はデジタルマーケティング領域に注力し、従業員数を80人にまで拡大させながら成長を続けてきた。ある調査によれば、運用型広告市場は15年度に前年度比121.9%増の6,266億円と大きく伸びたが、今後も同様の伸びが期待されるという。

強みは「完全分業制」にあるという。同業他社が顧客対応を、窓口担当の「営業」と、実務担当の「運用」、そしてこの2つをつなぐ「コンサルタント」の3層とするのに対し、同社ではコンサルタントを、改善策立案に専念する「コンサルタント」と、営業とコンサルタントの要求を具現化するための実務ディレクションに専念する「アドプランナー」とに細分化することで負担を軽減。継続的なサービスレベルの向上に加えて、効率的な人材育成の仕組み実現とを両立させている。

ちなみに社長の中村慶郎氏は野村証券やモルガン・スタンレーなど金融業界を経た後に起業家を志し、日本ロレアルにてマーケティング戦略やブランド戦略などを担当した経歴の持ち主。そのほかの経営陣も大手メーカーやネット関連企業でマーケティングを手掛けた人物が多数、在籍している。

概 要
事業内容運用型広告、SEOコンサルティング、クリエイティブサービスを主要サービスとするデジタルマーケティング事業、アプリの企画・開発・運営を行うライフテクノロジー事業
本社東京都渋谷区恵比寿南1-15-1
代表者中村慶郎
設立2009年6月17日
上場前資本金8,967万円
発行済株式数(上場時)2,069,200株(上場時)
筆頭株主中村慶郎(上場前24.85%)
公募株式数130,000株
売出株式数230,500株(オーバーアロットメント54,000株)
初値2,900円(88.3%高)
公開価格1,540円(9/5)
ブックビル仮条件1,400~1,540円(8/25)
ブックビル期間8月29日〜9月2日
引受証券みずほ(主幹事)、SBI、SMBC日興、マネックス、岡三、いちよし、エース

業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2014/122,787百万円25百万円 15.32円ー円
2015/123,606百万円78百万円20.75円ー円
2016/12(予想)4,467百万円250百万円58.20円ー円


[本紙8月17日付2面]

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